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おっぱいの神様コラム

シリコンバッグによる豊胸手術のデメリットとは

シリコンバッグによる豊胸手術のデメリットとは

豊胸手術といえば、シリコンバッグを挿入する方法が有名です。シリコンバッグを使用すれば、2カップ以上のバストアップも夢ではありません。しかし、シリコンバッグを使用した豊胸手術にはデメリットも多く、痛みやダウンタイムなどから断念してしまう人もいます。

この記事では、シリコンバッグを使用した豊胸手術のメリットやデメリット、リスクやダウンタイムについて解説します。バストアップのために豊胸手術を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

シリコンバッグ豊胸手術とは

シリコンバッグ豊胸手術とは

シリコンバッグ豊胸手術とは、脇の下や胸の下を切開し、シリコン製の人工物を挿入するバストアップ整形術です。豊胸手術の方法は主に「ヒアルロン酸豊胸」「脂肪注入豊胸」「シリコンバック豊胸」の3種類があります。

ヒアルロン酸豊胸は、時間の経過とともに体内に吸収され元に戻っていきますが、シリコンバッグは吸収されないため半永久的な持続効果があります。また脂肪注入豊胸と比較しても、1度の手術でバストサイズを大きく変えられる点が特徴です。

シリコンバッグの種類

シリコンバッグの種類

シリコンバッグには様々な種類があり、どれを使用して豊胸手術をおこなうかで仕上がりが異なります。ここでは代表的なシリコンバックの種類について説明します。

コヒーシヴシリコンプロテーゼ

米国FDAで認可されたシリコンバッグで、ジェル状のシリコンを用いたバッグです。外側のバッグが破損しても、中のシリコンが出ないように設計されています。胸が自然に動くように作られているため動きも自然です。またシリコンバックを挿入後、その周りが固くなってしまう「カプセル拘縮」と呼ばれる反応が起こる場合がありますが、コヒーシヴシリコンはこの皮膜拘縮が起こりにくい構造となっています。

モティバ

モティバは、柔らかく自然なバストに仕上がるといわれているシリコンバッグです。外膜が6層になっており強度や耐久性が高く、衝撃が加わっても中身のジェルが流れ出ないよう設計されています。サイズや高さの種類が豊富で、自分にベストなバッグを選べます。豊胸手術したとわかりにくい仕上がりを目指す人に向いているシリコンバッグです。

生理食塩水バッグ

生理食塩水バッグは、シリコンの袋の中に人間の体液に近い食塩水が入っているバッグです。バッグが破損して中身が漏れた場合も、体内に吸収され尿として排出されるため無害とされています。

また手術の際には、空のバックを挿入してから生理食塩水を入れるため、他のシリコンバックと比べて傷跡が小さく済んだり左右の大きさを揃えたりできるメリットがあります。しかし触り心地がやや硬めで不自然さがあるため、現在は積極的におすすめされない傾向にあります。

シリコンバッグの挿入位置

シリコンバッグの挿入位置

シリコンバッグを用いた豊胸手術には挿入方法が3パターンあり、それぞれにメリット、デメリットがあります。

乳腺下法

乳腺下法は、乳腺と胸筋膜の間にシリコンバッグを挿入する豊胸手術法です。触り心地が柔らかでナチュラルに仕上がり、腫れや痛みが少ないのがメリットです。

バストが下垂している人や、バストサイズがある程度ある人に適している施術になります。異物反応により胸が硬くなる、カプセル拘縮が起こる可能性が高いのがデメリットです。

筋膜下法

筋膜下法は、大胸筋膜の下にシリコンバッグを挿入する豊胸手術法です。自然な仕上がりで型崩れが起きにくく、筋肉収縮による変形を起こしにくいのがメリットです。筋膜の下にシリコンバッグを挿入するため、痛みが強いのがデメリットになります。

大胸筋下法

大胸筋下法は、大胸筋の内側にシリコンバッグを挿入する豊胸手術法です。大胸筋は厚い筋肉のため、シリコンバッグの感触がなく、拘縮が起こる可能性が低いのがメリットです。バストが小さい人や皮膚が薄い人に適した施術法になります。リップリングという、豊胸バッグのゆがみやバストの形に影響が出る可能性があるのがデメリットです。

シリコンバッグ豊胸手術のデメリットとは

シリコンバッグ豊胸手術のデメリットとは

シリコンバッグを使用した豊胸手術には、痛みがともなうだけでなく生活の中で不便が生じることがあります。シリコンバッグ豊胸手術のデメリットを6つお伝えしたします。

痛みが生じる

シリコンバッグを挿入する豊胸手術では胸にメスを入れるため、1週間程度強い痛みが続くことがあります。切開法にもよりますが、痛みは必ず伴うものであるため覚悟が必要です。

動きが不自然になる場合がある

シリコンバックを挿入することで丸い形のバストが作れますが、寝転んだ際に乳房が流れず形が不自然になることがあります。大きなバストで横になっても、重力に逆らって丸い形を維持しているのは不自然だと感じる人もいるでしょう。

アレルギーなどのリスクがある

シリコンは体内には存在しない人工物のため、異物に対して拒否反応やアレルギーを起こすリスクがあります。

傷跡が残る

シリコンバッグを挿入するためにはメスを使用して切開する必要があるため、傷跡が残ります。

  • 脇の下
  • アンダーバスト
  • 乳輪

切開する場所にはこれら3箇所があり、シリコンバッグが大きいほど切開の傷が大きくなります。

シリコンバックには寿命がある

シリコンバッグの効果は半永久的といわれますが、シリコンバッグそのものは経年劣化し、平均寿命は約10年といわれています。寿命を過ぎたシリコンバッグは、破損ししやすくなったり硬くなったりします。

また、劣化したシリコンバッグを入れ続けると、感染症になることもあります。シリコンの寿命とともに、シリコンバッグを除去するか、新しいシリコンバッグを挿入するなど、別の豊胸手術が必要であることを念頭におきましょう。

乳がん検査が受けられない場合がある

「シリコンバッグを挿入してもマンモグラフィー検査が受けられます」と説明する美容クリニックもありますが、乳がん検査(マンモグラフィー)が受けられない場合があります。マンモグラフィー検査は、乳房を強く挟むためシリコンバッグの破損の可能性があるからです。

超音波検査やMRIであれば理論上は受けられますが、病院側が受け付けていない場合や、注入されたシリコンバッグにより画像診断が正確にできない場合があります。そのため、豊胸手術後の乳がんは、ステージが進行した状態で発見されることが多いと報告されています。

シリコンバック豊胸手術のメリットとは

シリコンバック豊胸手術のメリットとは

シリコンバッグ豊胸手術はデメリットが大きい反面、大きなメリットもあります。体型を選ばずに希望のバストサイズになれることや、持続効果があることが挙げられます。

体型を選ばずにバストアップできる

自身の脂肪を注入する脂肪注入豊胸は、痩せている人や体脂肪が少ない人は、注入できる量が限られてしまいます。その点、シリコンバック豊胸手術は、体型を選ばずにバストアップが叶います。

大きなバストアップが可能

ヒアルロン酸豊胸は、注射でヒアルロン酸を注入する施術で、豊胸効果は~1カップ程度になります。また自身の脂肪を注入する脂肪注入豊胸でも1.5〜2カップ程度が目安とされています。

シリコンバッグ豊胸であれば選ぶバッグの大きさにより、2カップ以上の大きなバストアップが可能です。また、シリコンバッグは人工物になるため形や大きさが選べ、自分の理想のバストに近づけられます。

例えばヒアルロン酸豊胸をAカップ未満の人が受けて1カップ上がったとしても、自分が想像していたほどバストサイズが変わらない可能性あります。大きくバストアップしたい場合は、シリコンバッグを使用した豊胸手術であれば、バストサイズを3カップ上げることも可能です。

持続的な効果がある

シリコンバッグ豊胸手術は持続的な効果があり、10年程度バストサイズを維持できます。1年程度で体内に吸収されるヒアルロン酸豊胸に比べると、長期間バストサイズを維持できるのが大きなメリットでしょう。

ただし、シリコンバッグには寿命があるため、10年程度経ったら別のシリコンバッグに入れ替えする、除去するなどの処置が必要になります。美容クリニックの施術料金や施術メニューに「シリコンバッグ除去〇円」と記載があるのはこのためです。

シリコンバッグ豊胸手術のダウンタイム

シリコンバッグ豊胸手術のダウンタイム

シリコンバッグによる豊胸手術を検討するときに、気になるのがダウンタイムです。シリコンバッグ豊胸の手術後、安定するまでの期間は約6か月といわれています。術後に起きるダウンタイムとして、痛み、内出血、むくみなどが挙げられます。

強い痛みが1~2週間続く

痛みの感覚は人により異なりますが、シリコンバッグ豊胸手術は術後の痛みが強い傾向にあり、1~2週間続くことがあります。術式によって長い人は2か月程度、痛みや違和感が続く場合もあります。

痛みが強い術式で手術を受ける人は、お休みを少し長めにとっておくほうがいいでしょう。ほとんどの場合は日帰りでできますが、まれに入院が必要なケースもあります。

内出血が1~3週間続く

切開部分からシリコンバッグを挿入するとき、血管が傷ついて内出血を起こし、脇の下から胸全体が紫色になる場合があります。平均的には1~2週間程度でおさまってきますが、内出血が多いと2~3週間続く人もいます。

むくみや腫れが生じる

切開や体内にシリコンバッグを挿入することによる影響で、むくみや腫れが生じます。切開した脇部分から胸全体がむくんだような腫れがあり、内出血の多さに比例して腫れが長引く傾向があります。

ダウンタイム時の注意事項

シリコンバッグ豊胸は、施術をしたら終わりというわけにはいかず、術後1週間にわたり制限されることや注意すべきことがあります。手術を受ける前にダウンタイム時の注意事項も知っておきましょう。

手術当日~3日間

患部の血や水分を排出するさせる目的でドレーンという管を付けます。また患部を固定するために包帯を巻きます。ドレーンと包帯は2~3日で外せますが、重い荷物を持ったり腕を上げたりするのは患部への負担になるため控えましょう。当日はシャワーや入浴が不可になります。

3日前後

ドレーンや包帯を外し、専用の下着を着用します。2日目は下半身のシャワーのみ可で、3日目以降で全身にシャワーを使用できますが、患部には触れないようにしてください。

状態によってはシャワー浴もできない場合があるため、医師に確認しましょう。1週間程度は、シャワー後に患部を消毒して感染症や化膿を予防します。

1週間後

切開して縫ったところの抜糸をおこない、入浴が可能になります。カプセル拘縮で胸が硬くならないように、1日数回マッサージをする必要があります。また、術後半年程度はワイヤー入りのブラジャーを避けなければいけません。

シリコンバッグ豊胸手術後のトラブル

シリコンバッグ豊胸手術後のトラブル

シリコンバッグ豊胸は、豊胸手術の中でもトラブルが起こりやすい施術です。万が一ではなく、比較的多く現れるトラブルのため、後悔しないように受ける前に把握しておく必要があります。

カプセル拘縮が起こる可能性がある

カプセル拘縮とは、挿入したシリコンバッグが体内で異物と判断され、バッグ周辺に皮膜を作り厚くなる症状のことです。外国人の俳優や有名人など、胸がテニスボールのように固まった状態になったのを見たことはありませんか?

カプセル拘縮は、10人に1人は起こるという頻度が高いトラブルなのです。胸が硬くなるので、拘縮すると自身で気が付きます。カプセル拘縮を起こした場合は、シリコンバッグを入れ替えても拘縮する確率が高いため、除去するか別の豊胸術をおこなう必要があります。

石灰化が起こるとエコー検査ができない

石灰化とはシリコンバッグに皮膜ができて、カルシウムの結晶が付着してしまう症状のことです。石灰化が起こると、乳がん検診のエコー検査で内部が見えなくなってしまいます。

シリコンバッグが動く

胸に挿入したシリコンバッグが動いたり回転したりすることがあります。シリコンバッグが動いた場合は、マッサージで正しい位置に戻すことが可能ですが、マッサージで戻らなければ再度切開をおこないます。

シリコンバッグ豊胸手術後のバック除去は自費

シリコンバッグ豊胸手術後のバック除去は自費

シリコンバッグは10年程度持ちますが、永久的に入れておくと感染症や破損のリスクが上がります。シリコンバッグ豊胸後のバッグ除去は自費になり、同じクリニックなら安く除去できる場合もありますが、10~40万前後かかることが多いです。「シリコンバッグ豊胸をおこなう=劣化すれば除去が必要」になると覚えておきましょう。

シリコンバッグを除去したら元の胸に戻りますが、ふくらんだ胸が小さくなることで皮膚のたるみやゆるみが起こる場合があります。また切開して除去することから、1~2か月程度のダウンタイムが予想されます。除去した場所の組織を癒着させるようにサポーターを使用し固定します。

シリコンバッグ豊胸手術はリスクも含め検討する

シリコンバッグ豊胸手術はリスクも含め検討する

シリコンバッグによる豊胸手術を受けても、挿入したシリコンバッグが一生持つという保証はありません。さまざまなトラブルやリスクにより、中には1年経たずに除去する人もいます。

除去するにも自費になるため、その費用も念頭においた上で豊胸手術を受けるか検討する必要があるでしょう。シリコンバッグ豊胸を受けるか迷っている人は、直後のリスクやデメリットだけでなく、のちのち除去しなければいけない場合のことまで考えて情報収集することをおすすめします。