産後のママの悩みのひとつが、胸がしぼんだというもの。妊娠、出産直後は張っていた胸も、赤ちゃんの卒乳と共にしぼんでしまったと感じるママは少なくありません。
しかし、実際のところ、産後の胸がしぼむことはあるのでしょうか?
もしも本当にしぼむのであれば、対策方法はあるのでしょうか?
今回は、産後に起きるバストの変化、そして胸がしぼむ原因、しぼんだ胸を復活させる方法について解説します。
産後のバストの変化でお悩みの方、また産後の胸のしぼみを予防したいと感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
産後に胸がしぼむって本当?
産後に胸がしぼむと聞いても、「噂に過ぎないのでは?」と感じている方もいるかもしれません。
実際のところ、どうなのかみていきましょう。
産後に胸がしぼむ可能性はある
結論から言うと、産後に胸がしぼむことは起こり得ます。
実際、出産後に「垂れてきた」「小さくなった」といった変化を実感する方は多くいます。
こうしたバストの変化が起きる理由として考えられるのが、女性ホルモンのバランスの変化です。
妊娠中は出産に向けて体を整えようと、ホルモンバランスが変化して乳腺の働きが活発になるため、どんどん胸が大きくなります。妊娠中のバストのサイズアップには個人差があるものの、平均して2~3カップくらい大きくなるケースが多いようです。
出産後は、乳腺を刺激していた女性ホルモンの分泌量が減少します。その結果、胸のボリュームも小さくなってしまい、しぼんだように感じるのです。
しぼむといっても、妊娠前のサイズに戻っただけで、胸そのもののサイズが妊娠前よりも小さくなったわけではないこともあります。
しかし、卒乳後からしばらくは妊娠前よりも胸のサイズが少し小さくなる方もいて、妊娠前のブラを着用したもののブカブカというケースもあるようです。
また、妊娠から授乳中に胸が大きくなっていた時にクーパー靭帯が伸びてしまったり、胸のサイズが小さくなる時にハリが失われたりすることもあります。
産後に見られる胸の変化
産後の胸は、「出産直後」「授乳中」「卒乳後」の3つの段階で大きく変化します。実際に、どのように変わっていくのかみていきましょう。
出産直後
妊娠期間から胸は大きくなりますが、出産直後はさらにボリュームがアップして、ハリが強く感じられます。おっぱいがパンパンに張って、痛くなることもあるでしょう。
授乳中
授乳期間中は、胸に母乳が蓄えられることで重さがアップします。出産後のバスト最大拡張期(産後数日~1ヶ月くらい)には、胸の左右に500mlのペットボトルをぶら下げているくらいの重さが加わると言われているほどです。
また、この期間には赤ちゃんにおっぱいをあげた前後では、胸のハリ感が違うと感じる方も少なくありません。
卒乳後
授乳期間中に胸は少しずつサイズダウンしていき、卒乳後は産後間もなくと比べると、2~3カップ程度(個人差あり)サイズが小さくなります。胸のハリもなくなり、バストが垂れてくることも珍しくはありません。
産後のしぼんだ胸を復活させる方法
産後に胸がしぼんだり、垂れてしまうのは珍しいことではありませんが、努力次第でふっくらとしたハリのある胸を復活させることは可能です。
ここからは、産後の胸をサイズアップするためにできることをご紹介しますので、できることから取り組んでみましょう。
筋トレで大胸筋を鍛える
ハリのある形のいい美胸を目指すには、胸の土台となる大胸筋と胸を支えるクーパー靭帯を伸ばさないことが大切です。
クーパー靭帯を鍛えることはできないものの、大胸筋は鍛えられるので、産後のバストケアとして筋トレを取り入れるといいでしょう。
自宅で育児の合間に簡単にできる大胸筋を鍛えるトレーニングをご紹介します。
プッシュアップ
いわゆる腕立て伏せです。きつい場合は、ヨガマットなどを敷き、膝をついてやってみましょう。
- うつ伏せになり、手の平を胸の横の位置に持ってくる。
- 腕を伸ばしながら、体を持ち上げる。この時に胸の筋肉を意識する。
- ゆっくりと腕を曲げつつ体を下げていき、体が地面につく手前で止める。
- 再び胸の筋肉を意識しながら、腕を伸ばして体を上げる。
- 3~4の動きを繰り返す。
※腕を曲げて伸ばす動きを10回で1セットとし、3セットを目標に行う。
ダンベルプレス
大胸筋だけでなく、腕の筋肉も鍛えることができる筋トレです。1~2㎏程度のダンベルを用意して行いましょう。
- ダンベルを両手に持ち、仰向けになる。膝を立ててスタンバイ。
- 胸の横にダンベルを構えて、胸を張る。
- 2の姿勢のまま、ダンベルを上に向かって持ち上げる。
- 腕を伸ばしたまま5秒間程度静止し、ゆっくりと腕をおろす。
※ダンベルの上げ下げ3回を1セットとし、3セットを目安に行う。
バストマッサージをする
バストマッサージでリンパの流れを整えると、老廃物を体外に排出し、バストアップに必要な栄養や酸素が流れやすくなります。お風呂上りなどのリラックスタイムに、バストマッサージを習慣にしてみましょう。
マッサージする際は、クーパー靭帯を傷つけないように、力を入れずにやさしく行うのがコツです。
リンパの流れをよくするバストマッサージ
- 手のひらを反対側の胸の上に置き、谷間を通って下から脇のほうに円を描くイメージでやさしくさする。30秒間程度マッサージしたら、反対の胸も同じようにマッサージする。
- 手のひらで反対側の胸を支え、下から上に向かってさするようにマッサージする。30秒程度行ったら、反対側の胸も同じようにマッサージする。
- 手のひらで反対側の胸を下から持ち上げたら、反対の手で胸の脇のほうから谷間に向かってやさしくマッサージする。胸を丸く形成するようなイメージで、30秒程度マッサージしたら、反対側の胸も同じように行う。
入浴中に簡単にできるバストマッサージ
- 鎖骨の下あたりにある小胸筋に、反対側の手の人差し指・中指・薬指の3本を置く。
- 3本の指で軽く押さえてクルクルと小さな円を描きながら、脇の下や胸の横の部分を30秒程度ほぐす。
- 胸を下から持ち上げる。
- 反対側の胸も同じようにマッサージする。
※3回程度繰り返す。
バストアップクリームを使う
バストアップクリームにはバストアップにいいとされている成分が配合されており、胸にハリを出したり、産後のしぼんだ胸をふっくらとさせる効果が期待できます。
弾力のある美胸を目指して、お風呂上りにバストアップクリームを使ってケアするのを習慣にしてみてはいかがでしょうか。バストマッサージを行いながら塗ると、より効果が期待できます。
バストアップクリームがない場合は、保湿クリームを使ってバストケアを行いましょう。保湿クリームにはヒアルロン酸やコラーゲンといった保湿成分が配合されているので、みずみずしい肌になり、胸にハリを取り戻すのに役立ちます。
就寝時はナイトブラを着用する
ナイトブラは、胸の脂肪が左右や上下に流れてしまうのを防ぐのに効果的なアイテムです。夜はブラジャーなしで眠りたいという方もいるかと思いますが、胸の形崩れやサイズダウンを防ぐには、ナイトブラの着用がおすすめです。
特に産後の胸が大きくなっている状態の時にナイトブラを着用せずに寝ると、型崩れだけでなくクーパー靭帯が伸びる原因となります。面倒に感じても、ナイトブラを着用することが大切です。
ナイトブラは種類が豊富で、締め付け感がなく、胸をやさしくホールドしてくれる商品が多数あります。妊娠中や産後のボリュームアップした胸にもぴったりのグラマーサイズのものもあるので、自分の胸に合うものを探してみましょう。
ブラのサイズと着け方を見直す
ブラジャーのサイズが合っていないと、胸のサイズダウンや下垂につながります。
卒乳後に胸がしぼんだのに、これまでと同じサイズのブラジャーを着けていると、胸がカップの中で揺れてしまい、ますますサイズダウンするかもしれません。
アンダーバストとトップバストを採寸して、今の自分の胸に合ったサイズのブラジャーを着用しましょう。
ジャストサイズのブラジャーを着用すると、しっかりと寄せて上げることができるので、しぼんで小さくなったように感じる胸も意外とボリュームが出る可能性がありますよ。
栄養バランスの良い食事を心がける
胸の成長に必要な栄養が不足すると、産後に胸がしぼみやすくなります。産後は体型を元に戻そうとダイエットを頑張ってしまう方もいるかもしれませんが、栄養バランスには注意しましょう。
特にタンパク質は、大胸筋の筋肉量アップやクーパー靭帯をつくるのに欠かせない栄養素なので、不足しないようにしたいものです。また、大豆や豆乳などの大豆製品に含まれる大豆イソフラボンも、女性ホルモンの活性化にいいとされている成分なので、意識して摂ることをおすすめします。
とはいえ、タンパク質と大豆イソフラボンだけを摂っておけば大丈夫というものでもなく、ビタミンやミネラルなどの栄養素も必要となります。主食となるご飯や麺、パンに加え、肉や魚、野菜などもバランス良く摂れる食事メニューを心がけましょう。
卒乳後の胸の下垂・形崩れを予防する方法
産後すぐはハリやボリュームのある胸なのに、授乳を終えると、下垂したり、形崩れして妊娠前の胸に戻らないことがあります。原因として考えられるのが、クーパー靭帯が伸びてしまった、もしくは切れてしまったということです。
クーパー靭帯がダメージを受けると修復は難しいとされているため、胸の下垂や形崩れを防ぐには、クーパー靭帯を傷つけないことが大切です。
特に妊娠中から授乳期間の胸が大きい期間は、クーパー靭帯がダメージを受けやすい期間。この期間のバストケアが産後の胸の形状に影響するので注意しましょう。
胸の下垂、形崩れを予防する方法は以下のとおりです。
妊娠中はマタニティ用のブラを着用する
妊娠中は胸のサイズが大きくなるため、今までのブラジャーではサイズが合わなくなります。
「ホックの位置をずらせば入るから……」と感じるかもしれませんが、カップサイズが合わないブラジャーを着けていると、胸をブラジャーで押しつぶしてしまうことになります。また、ブラジャーできちんと胸を支えることができず、胸が揺れてしまい、クーパー靭帯が伸びてしまうかもしれません。
マタニティ用のブラジャーであれば、締め付け感がなく、ボリュームアップしたバストをしっかりと支えることができるので、産後の胸の下垂や形崩れの予防につながります。
加えて、産後に授乳が始まったら、授乳しやすいように前開きのブラを用意しておくと便利です。
寝るときはナイトブラを着用する
妊娠~授乳中は、胸をできるだけ締め付けたくないと感じるものですが、クーパー靭帯を保護するにはナイトブラの着用がおすすめです。
ナイトブラを着用すると、寝返りの度に胸が揺れて目が覚めてしまうということも避けられます。特に妊娠~授乳期間は、胸のサイズが大きくなることで、バストの揺れを感じやすいので、ナイトブラを着用すると安眠にもつながるというメリットもあります。
姿勢を正す
授乳期間中は、赤ちゃんを抱っこする機会が多く、前かがみの姿勢になっていることが少なくありません。
前かがみの姿勢を長時間続けていると、クーパー靭帯に負担がかかりやすく、クーパー靭帯が伸びる原因となります。
美胸キープのためには、意識して姿勢を正すことが大切です。
産後に胸が元に戻らない場合
産後にセルフでできるバストケアを行ったけど、しぼんだ胸が元に戻らない。セルフケアは心配なので、プロにケアをしてほしい。
そんな場合は、バストアップサロンを利用するのがおすすめです。
バストアップ専門サロン『Rococo(ロココ)』では、「産後にバストがしぼんでしまった」「授乳後のバストの垂れが気になる」といった産後の悩みに対応したメニューを用意しています。
バストメイクのプロが、ハンドマッサージでバストをケアするとともに、最新美容機器を使ってバストのコラーゲンアップ、クーパー靭帯の強化を目指します。
施術1回目から変化を実感していただけますが、複数回を重ねることで、ハリのある理想の美胸に近づくことができますよ。
初回は通常価格よりも大幅割引したサービス価格で施術を体験できるので、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
産後に胸がしぼむのは仕方のないことではありますが、妊娠中や授乳中にクーパー靭帯にダメージを与えないように気を付けることで、形崩れや下垂の予防はできます。
また、しぼんだ胸もマッサージや筋トレ、バストアップクリーム、バランスの取れた食事、自分のバストに合ったブラジャーを着用することで、復活させることが可能です。
いずれも即効性のあるものではないため根気が必要となります。しかし、努力次第で胸のサイズアップも可能なので、諦めずに続けていくようにしてみてください。