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ブライダルインナーのサイズの測り方は?ぴったり合う選び方のコツも解説

ブライダルインナーのサイズの測り方は?ぴったり合う選び方のコツも解説

一生に一度の晴れ舞台を美しく彩るために欠かせないのが、ドレス姿を引き立てる「ブライダルインナー」です。ウェディングドレスのシルエットを整え、快適に過ごすためには、自分の体に合ったサイズ選びが重要になります。

しかし、普段の下着とは形も役割も異なるため、サイズの測り方や選び方に悩む人も少なくありません。サイズが合わないまま着用すると、ドレスのラインが崩れたり、苦しさやずれの原因になったりすることもあります。

この記事では、ブライダルインナーの基本から種類ごとのサイズ選びのポイント、測り方、選び方のコツまでを分かりやすく解説します。

ブライダルインナーとは?

ブライダルインナーとは?

ブライダルインナーとは、ウェディングドレスをより美しく着こなすために身に着ける特別な下着のことです。一般的な下着との大きな違いは、その補正力にあります。

通常の下着はドレスのように肩や背中を大きく露出するデザインを想定していないため、ストラップを外すとバストの位置が下がりやすいという特徴があります。一方、ブライダルインナーはバストを高い位置に引き上げ、デコルテラインを美しく際立たせるよう緻密に設計されています。

さらに、ウエストをしなやかなカーブを描くように引き締め、ヒップラインには自然な丸みをもたせることで、ドレス姿全体をより優美に見せてくれます。また、ドレスのシルエットにぴったりと寄り添うよう作られているため、ずれたり透けたりする心配が少なく、安心して当日を迎えられることも魅力です。

このように、ブライダルインナーは花嫁のスタイルを美しく引き立て、特別な一日をより華やかに演出してくれる大切なアイテムといえます。

ブライダルインナーのサイズが合わないとどうなる?

ブライダルインナーのサイズが合わないとどうなる?

ブライダルインナーは、自分の体型にしっかりとフィットするサイズを選ぶことが大切です。サイズが合わないまま着用するとドレスラインが崩れてしまい、美しいシルエットを引き出せなくなってしまいます。

たとえば、サイズが大きすぎる場合は胸元が浮いてしまい、ドレスに隙間ができてしまうことがあります。逆に小さいサイズを選んでしまうと、バストがカップに収まりきらず脇にはみ肉ができてしまうなど、見た目にも影響が及ぶことになるでしょう。また、小さなサイズを無理に着用すると、当日に締めつけ感や苦しさを感じたり、ワイヤーが肌に当たって痛みがでたりといったトラブルにつながることもあります。

「ゲストから見えないから」「当日だけだから」と譲り受け品やネット・フリマなどで購入するケースも見られますが、その場合、サイズに妥協せざるを得ないことも少なくありません。そのため、「きちんと選んで購入すればよかった」と当日に後悔してしまう花嫁さんもいるのです。

フィッティングの段階では「少しくらいなら大丈夫」と感じても、長時間の着用ではそのわずかな違いが大きな負担になることがあります。だからこそ、自分の体に合ったサイズ選びを慎重におこなうことが大切です。

ブライダルインナーの種類とサイズの選び方

ブライダルインナーの種類とサイズの選び方

ブライダルインナーにはいくつかの種類があり、ドレスや体型に合わせて組み合わせて着用することが一般的です。ここでは、おもなインナーの特徴と、それぞれのサイズ選びのポイントを紹介します。

ブラジャー

ブラジャーは、バストを持ち上げてデコルテからバストラインを美しく際立たせる役割を担います。普段のブラジャーに比べてアンダー部分がやや長めで、ドレスの重みでバストがつぶれないよう、前面に「ボーン」と呼ばれる芯が入っていることが特徴です。

また、ホックの位置が低く設計されているため、背中が大きく開いたドレスでも下着が見えにくい仕様になっています。サイズは、普段のブラジャーと同じく「アンダーバスト×カップサイズ」で選びます。

ウエストニッパー

ウエストニッパーは、ウエストに巻いて引き締め、美しいくびれを作るためのインナーです。ブラジャーと組み合わせることで上半身のラインがより際立ち、メリハリのあるシルエットが完成します。サイズは、ご自身のウエストサイズに合うものを選ぶのが基本です。

ビスチェ

ビスチェは、ブラジャーとウエストニッパーが一体化したインナーです。バストとウエストの補正を1枚でおこなえるため、複数のインナーを着ける締めつけ感が苦手な方に向いており、インナーの段差が少なくドレスに響きにくいというメリットもあります。

ただし、補正力を重視したい場合やくびれをしっかり強調したい方は、「ブラジャー+ウエストニッパー」の組み合わせがおすすめです。サイズは、ブラジャーと同様に「アンダーバスト×カップサイズ」で選びます。

フレアパンツ・ペチコート

フレアパンツやペチコートはショーツの上に重ねて着用するインナーです。補正力はありませんが、ドレスを着用したときの足さばきを良くしたり、ムレを防いで快適に過ごせるようにしたりといった役割があります。

また、花嫁支度の際にドレスフィッターやヘアメイクスタッフの前でショーツ姿を見せずに済むという、エチケットの意味合いもあります。サイズは「ウエスト×ヒップサイズ」を目安に選びます。

ガードル

ガードルは、お腹を引き締め、ヒップを持ち上げることで下半身のラインを整えるインナーです。膝上丈のロングタイプであれば、太ももまでしっかり引き締めることができます。

特に、マーメイドラインやスレンダーラインといった体のシルエットが際立つドレスを選ぶ場合には必須アイテムといえるでしょう。サイズは「ウエスト×ヒップサイズ」に合わせて選びます。

ブライダルインナーのサイズの測り方

ブライダルインナーのサイズの測り方

ブライダルインナーのサイズ選びで失敗しないためには、正確な採寸が欠かせません。自分の体に合ったサイズを知ることで、ドレス姿をより美しく引き立てることができます。

インナーによって、バストを基準に選ぶものと、ウエストやヒップを基準に選ぶものがあります。それぞれの正しい測り方を順に確認していきましょう。

バストサイズの測り方

ブラジャーやビスチェを選ぶ際には、アンダーバストとトップバストを測定してバストサイズを把握します。

  • アンダーバストの測り方

アンダーバストは、バストのふくらみのすぐ下の位置を計測します。

  1. 直立した姿勢でメジャーを背中から回す
  2. 胸のふくらみのすぐ下にメジャーを沿わせる
  3. メジャーが床と平行になっているか確認する
  4. 軽く息を吐いて、自然に緩んだ位置で測定する
  • トップバストの測り方

トップバストは、バストのもっとも高い位置を測ります。直立したままだとトップが下がりやすいため、前かがみの姿勢で計測するのがポイントです。

  1. 足を肩幅程度に開いて前かがみになる(90度程度)
  2. メジャーを背中から沿わせ、バストの一番高い位置で測定する

メジャーを強く締め過ぎると正しい数値にならないため、軽く沿わせる程度にしましょう。トップバストを測ったら、トップバストとアンダーバストの差(トップバスト(cm)-アンダーバスト(cm))からカップサイズを導きます。

目安は以下のとおりです。

トップとアンダーの差 カップサイズ
約10.0cm Aカップ
約12.5cm Bカップ
約15.0cm Cカップ
約17.5cm Dカップ
約20.0cm Eカップ
約22.5cm Fカップ

ウエスト・ヒップのサイズの測り方

ウエストニッパーやペチコート・ガードルを選ぶ際には、ウエストやヒップのサイズを測定しましょう。

  • ウエストサイズの測り方

ウエストは、おへその少し上にある胴のもっとも細い部分を測ります。

  1. 直立して足をそろえる
  2. 胴のいちばん細い部分にメジャーを一周させる
  3. メジャーが床と平行になっているか確認し、自然な状態で測定する

お腹をへこませたり強く締めたりすると誤差がでやすいため、リラックスした状態で測ることが大切です。

  • ヒップサイズの測り方

ヒップは、もっともボリュームがある高い位置を基準に測定します。

  1. 直立して足をそろえる
  2. メジャーを腰に沿わせて一周させ、ヒップのいちばん高い位置に合わせる
  3. メジャーが床と平行になっているか確認し、測定する

ヒップについても、締めつけず自然に沿わせるように意識すると正確に測ることができます。

ブライダルインナーの選び方のコツ

ブライダルインナーの選び方のコツ

ブライダルインナー選びは、きちんとサイズを測って購入しても思わぬところで失敗してしまうことがあります。挙式当日を理想のドレス姿で迎えるために、ブライダルインナーを選ぶ際に意識しておきたいポイントを押さえておきましょう。

ドレスのデザインに合うインナーを選ぶ

ドレスのデザインによって、適したブライダルインナーは異なります。サイズが合っていても、ドレスとの相性が悪ければシルエットが崩れてしまうことがあるため、ドレスのラインや素材に合わせて選ぶことが大切です。

ドレスの種類ごとのインナーの組み合わせ例は、以下のとおりです。

ドレスの種類 ブライダルインナーの組み合わせ例
Aライン
  • ブラジャー+ウエストニッパー+フレアパンツ
    (ペチコート)
  • ビスチェ+フレアパンツ(ペチコート)
プリンセスライン
  • ブラジャー+ウエストニッパー+フレアパンツ
    (ペチコート)
  • ビスチェ+フレアパンツ(ペチコート)
スレンダーライン ビスチェ+ガードル
エンパイアライン
  • ブラジャー+ウエストニッパー+ガードル
  • ビスチェ+ガードル
マーメイドライン ブラジャー+ウエストニッパー+ガードル

Aラインやプリンセスラインは下半身のラインが目立ちにくいため、ペチコートなどでシルエットを整えるのがおすすめです。一方で、スレンダーラインやマーメイドラインは身体の曲線を強調するデザインなので、ガードルでヒップやウエストをなめらかに整えるのが効果的です。

背中が大きく開いたドレスの場合はインナーが見えてしまう可能性もあるため、バックレスやショートタイプのビスチェを選ぶなど工夫しましょう。また、生地が薄いドレスの場合は段差が表に響かないよう、なるべくシームレスなインナーを選ぶのがポイントです。

お色直しを予定している場合は、それぞれのドレスデザインに合うかどうかも確認しておくと安心です。

試着をして選ぶ

ブライダルインナーは、必ず試着して選びましょう。数字上はサイズが合っていても、「カップが合わない」「締めつけが足りない」など、実際の着用感は数字だけではわからないことも多くあります。自分の理想とするボディラインがきちんと作れるか、フィッティングで確認しておくことが大切です。

試着の際は、以下のようなポイントを意識してチェックしましょう。

  • 胸元が浮いたり、ずれたりしないか
  • ウエスト部分に食い込みや段差がでていないか
  • 座ったとき、軽く動いたときも苦しくないか
  • ドレスのシルエットに響かないか

ドレスの試着時にインナーも一緒に着けると当日の着用感をチェックすることができるため、挙式直前ではなく、ドレスを決めたあと~数か月前の余裕のあるタイミングで試着しておくと安心です。

体型の変化も考慮する

ドレスを決めてから挙式までの期間に、体型が変化するケースも少なくありません。特に、ダイエットやブライダルエステを予定している場合は購入のタイミングに注意が必要です。購入時はぴったりだったインナーでも、当日にはサイズが合わなくなってしまうこともあります。

ブラジャーのフィット感が失われる、ガードルがブカブカになってしまうといったことが起こり得るため、挙式の1〜2か月前に再度サイズをチェックしましょう。早すぎる購入は避け、体型がある程度落ち着いてから選ぶようおすすめします。

ネット購入なら返品・交換が可能なものを選ぶ

オンラインでの購入は、種類が豊富で価格も手頃というメリットがあります。しかし、店舗のように実際に試着ができないため、サイズや着用感の見極めが難しいのがデメリットです。

また、ブランドやメーカーによってサイズ感やフィット感が異なるため、サイズが合わないリスクもあります。購入前には、返品・交換対応があるかを必ずチェックしましょう。

以下は特に注意しておきたい点です。

  • 試着後の返品が可能か
  • 返品・交換の期限はいつまでか
  • 返送料は自己負担かどうか

可能であれば、同サイズや近いサイズを2〜3種類取り寄せて、自宅でじっくり比較できる店舗を選ぶのがおすすめです。また、不安な場合は、まず店舗で自分に合うサイズや型を確認してから、ネットで同じ商品を購入すると失敗を避けることができます。

ネットであっても、慎重に選べばコストを抑えて自分に合ったインナーを見つけることができるでしょう。

専門店で採寸してもらう

ご自身での採寸が不安な場合は、専門店での採寸・フィッティングがおすすめです。プロのフィッターが、サイズだけでなくバストの高さや骨格、姿勢のクセまで細かくチェックし、体型に合ったインナーを提案してくれます。

自分では気づきにくい脇や背中のはみ肉、姿勢によるずれなども見てもらえるため、セルフ採寸よりも精度が高いことが魅力です。

ブライダルインナーのサイズについてよくある質問

ブライダルインナーのサイズについてよくある質問

最後に、ブライダルインナーのサイズについてよくある質問に回答していきます。

いつもの下着と同じサイズでいいの?

ブライダルインナーは、バストカップの形状やウエストの補正力などがドレス着用を前提に設計されています。

メーカーによってサイズ感も異なるため、普段の下着サイズでは合わないこともあります。必ず試着してフィット感を確認しましょう。

ブライダルインナーのカップが浮いてしまう場合、どうすればいい?

サイズが合っているのにカップが浮いている場合は、インナーの位置が高すぎることが多くあります。正しい位置に着け直せば解消できるケースがほとんどです。

また、ドレスはC〜Dカップを基準に作られていることが多く、Eカップ以上の場合はバストの重みでトップが下がりやすく、浮きが生じることもあります。ただし、ドレスを着用すると浮きが目立たなくなる場合もあるため、最終的にはドレスとの組み合わせで確認しましょう。

サイズ選びが面倒なので、普通の下着で代用は可能?

ブライダルインナーは補正力が高く、胸元や背中が開いたドレスでも美しいシルエットを作れるように設計されています。

普段の下着を着用した場合、ドレスからはみ出したりラインが崩れたりする可能性があるため、基本的には専用のインナーを着用することをおすすめします。

妊娠しているときは、サイズをどう選べばいい?

妊娠中はマタニティ用のブライダルインナーを選びましょう。サイズ変化への柔軟性やお腹のサポート力もあり、安心して式を迎えられます。

結婚式までにダイエットする場合、小さめを購入すべき?

体型変化の程度は予測が難しいため、小さめを先に購入するのはリスクがあります。体型が落ち着いてから選ぶのがおすすめです。

専門店であれば、事前に相談しておくとサイズ変化があった場合に調整や交換に対応してもらえることもあります。

まとめ

ブライダルインナーは、自分の体にぴったり合うサイズを正しく選びましょう。

ブライダルインナーは、ドレス姿をより美しく引き立てるために欠かせないアイテムです。自分の体にぴったり合うサイズを正しく測り、ドレスのデザインや体型の変化も考慮して選ぶことで、当日をより自信をもって迎えられます。

特に、試着や専門店での採寸を通して実際のフィット感を確認することはとても大切です。ネット購入を活用する場合も、返品・交換対応などを事前にチェックしておくと安心でしょう。

準備のひと手間が、結婚式当日の美しいシルエットと快適な着心地につながります。理想のドレス姿を叶えるために、自分に合ったブライダルインナーを丁寧に選びましょう。