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ピラティスは、体の奥にあるインナーマッスルを鍛え、姿勢や全身のバランスを整えるエクササイズです。おもに、ダイエットやボディラインを引き締めるためにおこなっている方が多いようですが、バストアップにも効果があるのか、気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、ピラティスがバストアップに効果的とされる理由や、ご自宅でも取り入れやすいおすすめエクササイズ9選をご紹介していきます。バストラインをきれいに整えたい方は、ぜひ参考にしてください。
ピラティスはバストアップ効果が期待できる

ピラティスで姿勢を整えながらインナーマッスルや大胸筋をバランスよく強化することで、形や位置が整い、バストアップしたように見える効果が期待できます。
猫背や巻き肩などの悪い姿勢を続けていると、胸が下に引っ張られてバストラインを崩す原因となります。ピラティスで背筋や体幹を強化し、肩甲骨まわりの可動域を広げることで胸が開きやすくなり、デコルテラインまで美しく見えるようになるでしょう。
さらに、ピラティスの動きではバストの土台となる大胸筋をしっかりと刺激するため、ふっくらとしたハリ感の維持にもつながり、見た目の印象をぐっと引き上げるポイントとなります。
ピラティスのバストアップ効果を感じるまでどれくらいかかる?

ピラティスのバストアップ効果を実感できるまでの期間は、個人の体質や生活習慣、運動頻度によって異なります。一般的には、週に1回のペースで続けると2~3か月ほどで姿勢が整い、胸が開いたように感じる方が多いようです。
ただし、すぐにバストの変化を感じるというよりは、姿勢改善によるシルエットの変化が先にあらわれることが特徴です。無理のない範囲で継続することが、ピラティスの効果を実感するいちばんの近道といえるでしょう。
ピラティスでバストアップ効果が期待できる3つの理由

ピラティスは胸を直接大きくするものではありませんが、筋肉や姿勢を整えることで形が整い、自然にバストアップしたような印象を与えてくれます。ピラティスでバストアップ効果が期待できる理由として、以下の3つが挙げられます。
- バストを支える筋肉を強化できる
- 姿勢改善でデコルテが美しくなる
- 呼吸法により血流がスムーズになる
ここからは、それぞれの理由について詳しくみていきます。
①バストを支える筋肉を強化できる
ピラティスでバストアップが期待できる理由のひとつは、普段は意識しにくい「大胸筋」や「小胸筋」といった胸を支える筋肉を効果的に強化できることです。これらの筋肉はバストの土台となるため、衰えると胸の位置が下がり、ハリ感も失われがちです。ピラティスで胸まわりを中心に刺激することでバストが引き上がり、ふっくらと丸みのあるラインをキープしやすくなります。
②姿勢改善でデコルテが美しくなる
姿勢改善によってデコルテが美しく見えるようになることも、ピラティスがバストアップの効果をもたらす理由だといえます。猫背や巻き肩といった崩れた姿勢は、胸を下に引っ張り、バストを実際より小さく見せてしまいます。
ピラティスで背骨や肩まわりの筋肉を整えると、胸が自然に開き、デコルテラインが引き立ちます。その結果、首から胸元にかけてすっきりとした印象が生まれ、全体のシルエットも美しく変化していくのです。
③呼吸法により血流がスムーズになる
ピラティスの特徴である「胸式呼吸」では、胸郭を大きく広げて酸素をたっぷり取り込むことにより、全身の血流をスムーズにする効果が期待できます。呼吸に合わせて肋骨や横隔膜をしっかり動かすことで、バスト周辺の血行も促進され、新陳代謝が整いやすくなります。
代謝がよくなると、胸まわりの筋肉や皮膚に十分な栄養が届くようになるため、ふっくらとしたハリ感のあるバストを目指すことができます。
バストアップにおすすめなピラティスエクササイズ9選

ピラティスの大きな魅力は、姿勢を整えながらバスト周りの筋肉を引き締められることです。
ここでは、バストアップをサポートするおすすめのピラティスエクササイズを9つ厳選してご紹介します。ご自宅で手軽に実践できるものばかりですので、毎日の習慣にぜひ取り入れてみてください。
プッシュアップ
プッシュアップは、大胸筋を効果的に強化できるピラティスの基本エクササイズです。通常の腕立て伏せよりもフォームや呼吸を重視するのが特徴です。
- 四つん這いになり、両手を肩幅に置く
- つま先を立て、両ひざを揃える
- お腹とお尻を引き締めながら肘をゆっくり曲げて体を下ろし、息を吐きながら伸ばして戻す
1〜3を1セットとし、1日10セットを目安におこなう
腰が反らないよう、常にお腹を引き込むように意識しましょう。回数よりも、正しいフォームと呼吸でおこなうことを優先するのがポイントです。初心者は膝をついてもOKです。
ワイドプッシュアップ
ワイドプッシュアップは、通常のプッシュアップをアレンジしたエクササイズです。手幅を広くすることで大胸筋の外側に効きやすくなるため、バストラインを整えたい方にもぴったりです。
- 四つん這いになり、両手を肩幅より少し広めに置く
- つま先を立て、両ひざを揃える
- お腹とお尻を引き締めながら肘をゆっくり曲げて体を下ろし、息を吐きながら伸ばして戻す
1〜3を1セットとし、1日10セットを目安におこなう
プッシュアップと同様に回数にこだわらず、一動作ごとを正しくていねいにおこなうことを心がけましょう。
バックエクステンション
バックエクステンションは、しっかりとした強い背筋つくるエクササイズです。姿勢の改善や背中の引き締めにも効果が期待できます。腹筋とのバランスをとるために「プッシュアップ」と組み合わせておこなうのがおすすめです。
- うつ伏せになり、両手を頭の後ろで軽く組む
- お腹を床につけたまま、背中をそらすように上体をゆっくり持ち上げる
- そのまま2〜3秒キープし、ゆっくりと戻す
1〜3を1セットとし、10〜15回を目安におこなう
腰ではなく背中全体を使う意識をもつことが大切です。足はしっかり床につけ、反動で持ち上げないようにしましょう。呼吸を止めず、息を吐きながら動作をおこなうことで、より安定した効果を得られます。
セレタス・プッシュアップ
セレタス・プッシュアップは肩甲骨を動かすことで姿勢を整え、肩まわりをしなやかにするエクササイズです。すき間時間でも簡単におこなえます。
- 四つん這いの姿勢になり、肘を伸ばしきらないよう注意しながら背中をまっすぐに保つ
- 息を吸いながら肩甲骨をセンターへ寄せるイメージで背骨を落とす(このときにお腹を引き締める)
- 息を吐きながら手のひらで床を押し、肩甲骨を左右に広げるように背中を持ち上げる
1〜3を1セットとし、6〜8回を目安におこなう
腰を反らさないよう注意し、背中の動きに集中しましょう。肩ではなく肩甲骨を寄せたり開いたりするように意識してください。
ハーフムーン
ハーフムーンは、セラバンド(伸縮バンド)を使って全身を伸ばしながら、体側と体幹を強化できるピラティスのポーズです。朝のウォーミングアップや疲れを感じたときのリフレッシュにもおすすめです。
- セラバンドを肩幅で持ち、両腕を上げて背筋をまっすぐに伸ばす
- 息を吐きながら上体を横に倒し、脇腹の伸びを感じながら姿勢をキープする
- そのままゆっくり3呼吸おこない、反対側も同様におこなう
腕を引っ張るのではなく、お腹の奥から体を支えるように意識すると安定します。体を倒すときは「脇腹から腰にかけて大きく伸びている感覚」を大切にしながらおこなうのがポイントです。動作と同じリズムで自然な呼吸を繰り返すことで、より全身に心地よい伸びを感じられます。

スワン
スワンは背骨全体をしなやかに伸ばすエクササイズで、姿勢改善や腰・肩まわりのケアにも役立ちます。無理に腰を反らさず、呼吸とフォームを大切におこないましょう。
- マットにうつ伏せになり、両手を肩の横に置く
- 息を吸いながら胸を前へ引き伸ばし、背中全体を使って上体を持ち上げる
- 息を吐きながら、背骨を順番に下ろして元の姿勢へ戻る
1〜3の動作10回を1セットとし、2セットおこなう
腰だけに負担をかけず、下腹部を軽く引き締めて骨盤を安定させるのがポイントです。肩がすくまないように肩甲骨を背中側に引き下げ、首を長く保つようにしましょう。足が浮きやすい人は、内ももを寄せて床に安定させると正しいフォームでおこなえます。
ローリングライクアボール
ローリングライクアボールは、ピラティスの定番エクササイズです。体幹を意識しながら背骨を丸めることで柔軟性を高め、バランス感覚の向上にも役立ちます。腹筋をしっかり使うため、お腹まわりの引き締めを目指す人にもおすすめです。
- 床に座り、両手で軽くひざを抱えて体育座りの姿勢をとる
- 両足を床から浮かせ、背中を丸めたままバランスをとる
- ひざから胸までの距離や骨盤の角度をキープしながら後ろに転がり、ふたたび元の位置に戻る
1〜3の動作10回を1セットとし、2セットおこなう
背中を丸めるときは腰や首を無理に曲げず、背骨全体を使って「C字型」を保つことを意識します。また、動作を繰り返すときは勢いに頼らず、腹筋をしっかり使ってコントロールするようにしましょう。
ショルダー・ブリッジ
ショルダー・ブリッジは、背中・お尻・太もも裏に働きかけるピラティスの代表的なエクササイズです。骨盤の安定や姿勢改善にも効果的です。
- 仰向けに寝て両ひざを立て、かかとをお尻の近くに置く
- 両手は体の横に伸ばし、手のひらを床につける
- 息を吐きながら、お腹とお尻に力を入れて背骨をひとつずつ床から持ち上げていく
- 肩からひざまでが一直線になる位置で数秒キープする
- 息を吸いながら、背骨を上から順にゆっくりと床へ戻す
1〜3の動作10回を1セットとし、2セットおこなう
腰を無理に反らさず、下腹部とお尻の筋肉でしっかりと支えることがポイントです。ひざは常に正面に向け、動作中に外側へ広がらないようにしましょう。
アームオープン
アームオープンは、肩甲骨を安定させながら胸や肩まわりを大きく動かし、肩まわりの柔軟性を高めるポーズです。ゆったりとした動きでリラックス効果もあるため、疲れを感じたときにもおすすめです。
- 仰向けになり、膝を立てて背中を自然な状態に整える
- 肩甲骨を床につけたまま、両腕を肩幅で天井に向けて伸ばす(手のひらは内側に向ける)
- 息を吸いながら腕を頭上まで動かし、二の腕が耳の横にきたら一旦止まる
- 息を吐きながら腕をスタート位置まで戻す
1~4を1セットとし、5〜10回を目安におこなう
動作中はお腹をしっかり引き締め、体幹を安定させましょう。肩や首には余分な力を入れず、肩甲骨をマットに沿わせて動かすイメージでおこなうとスムーズです。
ピラティスのバストアップ効果についてよくある質問

最後に、ピラティスのバストアップ効果についてよくある質問にお答えしていきます。
ピラティスで胸が小さくなることがあるって本当?
ピラティス自体で胸が小さくなることはありません。全身の脂肪が減ることで一時的にサイズが変化することはありますが、大胸筋が強くなり、姿勢がよくなることでバストの形や位置が改善され、むしろ引き立って見えるケースが多いです。
ピラティスリングって何ですか?
ピラティスリングは、両手や脚で挟んで使う円形のリングで「マジックサークル」とも呼ばれています。適度な負荷をかけながらエクササイズできるため、胸・二の腕・内ももなどを効率よく引き締められます。コンパクトでご自宅でも使いやすいアイテムです。
まとめ

今回の記事では、ピラティスがバストアップに効果的とされる理由や、ご自宅で手軽に取り入れられるおすすめエクササイズ9選をご紹介してきました。
ピラティスでバストアップが期待できるおもな理由として、以下の3つが挙げられます。
- バストを支える筋肉を強化できる
- 姿勢改善でデコルテが美しくなる
- 呼吸法により血流がスムーズになる
ピラティスは、1回や2回で劇的な変化があらわれるわけではありません。正しいフォームを意識しながら継続することで、少しずつ変化を実感できるようになるでしょう。
「自宅で気軽にできるエクササイズから始めたい」「運動不足を解消しながらバストケアもしたい」という方は、ぜひこの記事を参考に今日から実践してみてくださいね。