ブラジャーを長時間着用していると胸の下が赤くなったり、動くたびにワイヤーが食いこんだりするにも関わらず、そのような不快感を抱えたまま過ごしている方は少なくありません。ブラジャーのワイヤーによる痛みは、多くの女性が抱える悩みのひとつです。
その原因は、サイズの不一致や着用方法の誤りなどさまざまです。放置すれば肌トラブルだけではなく、バストラインの崩れや姿勢の悪化につながる可能性もあります。
本記事では、ブラシャーのワイヤーで痛む部位ごとに考えられる原因を整理し、日常でできる見直しポイントや具体的な対処法について解説していきます。ぜひ最後までご覧いただき、快適な着け心地を取り戻すためのヒントを見つけてください。
ブラのワイヤーの痛みは要注意!すぐに見直すべきサイン
いつも使用しているブラのワイヤーが肌に食い込んだり、胸や脇を圧迫して痛みを感じたりする場合は注意が必要です。
合わないブラは、肌トラブルや血行不良・姿勢の崩れなどを引き起こすだけではなく、バストラインの崩れにもつながります。
以下のような症状がある場合はそのまま使い続けず、サイズやフィット感・着用方法をすぐに見直しましょう。
- 赤みや内出血があらわれるほど痛みがある
- 長時間つけているのが苦痛に感じる
- ワイヤーやカップが型崩れしている
- ワイヤーが肌に食い込み、跡がくっきり残る
【部位別】ブラのワイヤーが当たって痛いと感じる原因
ブラのワイヤーが当たって痛みを感じる部位は、人によって異なります。そのため、胸の中心や脇・アンダー部分など、部位ごとに痛みの原因や対策も変わってきます。
ここでは、ワイヤーが痛いと感じる部位別に、考えられる原因について詳しく解説していきます。
谷間(胸の中心)が痛い場合
谷間(胸の中心)が痛い場合は、以下の3つの原因が考えられます。
- バストサイズに合っていないブラを着けている
- ワイヤーの形が体型に合っていない
- 谷間にクッションとなる脂肪が少ない
それぞれの原因について詳しくみていきましょう。
バストサイズに合っていないブラを着けている
バストサイズに合っていないブラを着けていると、ワイヤーが胸の谷間に強く当たり、痛みや赤みの原因になります。
特に、カップが小さい場合は胸を無理に押し込む形になり、ワイヤーが食い込んで圧迫されやすくなります。逆にカップが大きすぎても、ワイヤー位置がずれて肌に負担がかかることがあります。
ブラはブランドやデザインによってサイズ感が異なるため、試着や採寸をおこなって自分の体に合ったものを選ぶことが大切です。
ワイヤーの形が体型に合っていない
ワイヤーの形状が体型や胸の形に合っていないと、谷間に負担がかかって痛みを引き起こします。
ブラのワイヤーには「U字型」と「L字型」があり、形状によってフィット感が大きく異なります。
U字型は前中心の高い位置までワイヤーがカーブしているため、胸の中心の骨や皮膚に当たりやすく、体型によっては圧迫や痛みを感じやすくなります。
一方、L字型のワイヤーは前中心の高さが低く、骨や皮膚に触れる面積が少ないため、谷間の痛みを軽減しやすい傾向があります。
胸の骨格やバストの形は人それぞれ異なるため、サイズだけではなくワイヤーの形もチェックし、自分に合ったタイプを選ぶことが重要です。
谷間にクッションとなる脂肪が少ない
谷間にクッションとなる脂肪が少ない場合、直接ワイヤーが胸骨や肋骨に当たってしまうため痛みを感じやすくなります。
特に、バストの位置が左右に離れている方や、痩せ型で皮下脂肪が少ない方は、谷間部分の骨格が目立ち、ワイヤーの圧力が集中しやすい傾向があります。
また、加齢や体重の変化によって胸の中央部分の脂肪が減ると、以前は気にならなかったワイヤーの当たりが急に不快になることもあります。
脇(サイド部分)が痛い場合
脇(サイド部分)の痛みには、ワイヤーの横幅が影響している可能性があります。
ここから、詳しく解説していきます。
ワイヤーの横幅がバストに合っていない
脇(サイド部分)が痛む場合に考えられる原因して、ワイヤーの横幅がバストに合っていないことが挙げられます。
カップが大きすぎるとワイヤーの先端が脇に当たりやすく、小さすぎるとバストの端を圧迫し、刺さるような痛みが生じます。
同じカップサイズを選んだとしても、メーカーやデザインによってワイヤー幅は微妙に異なるため、バストに合わず痛みがあらわれる可能性があります。
さらに、加齢や体重変化で胸の位置や広がり方が変わると、以前は合っていたブラでも脇に当たりやすくなることがあります。
ワイヤー幅の不一致は、見た目のバランスにも影響しやすく、痛みだけではなく着用感全体の不快感にもつながります。
アンダーバスト(下側)が痛い場合
アンダーバスト(下側)が痛い原因としては、以下の3つが考えられます。
- アンダーがきつすぎるサイズを選んでいる
- ワイヤーが歪んでいる
- ストラップのサイズ調整が不十分
それぞれの原因について詳しくみていきましょう。
アンダーがきつすぎるサイズを選んでいる
アンダーバスト(下側)が痛む原因のひとつに、アンダーサイズがきつすぎるブラを着けていることが挙げられます。
アンダーが小さいと、ワイヤーやバンド部分が常に強い圧力をかけ続け、胸の下の皮膚や肋骨に食い込みやすくなります。
その結果、赤みやかゆみ・擦れなどの肌トラブルだけではなく、長時間の着用で呼吸が浅くなる、血行不良を招くといった影響がでることもあります。
また、バストをしっかり支えようとして無意識にきつめのサイズを選んでしまうケースや、体型の変化に気づかず以前のサイズを使い続けているケースも少なくありません。
アンダーサイズは、メーカーやデザインによってもフィット感が異なるため、見た目のサイズ表示だけで判断せず、自分の体に合った締めつけ感かを確認することが重要です。
ワイヤーが歪んでいる
ワイヤーが歪んでいると、アンダーバストの特定の部位に強い圧力がかかって痛みを引き起こします。
ブラのワイヤーは、本来であれば胸の丸みに沿って滑らかにカーブしているため、全体でバストを支える構造になっています。しかし、洗濯や長期間の使用でワイヤーが変形やねじれを起こすと、そのカーブが崩れ、先端や一部分だけが肌や肋骨に食い込みやすくなります。
特に、洗濯機での洗濯はワイヤーの変形を招きやすいため、形状を保つためには手洗いが望ましいでしょう。
ストラップの長さの調整が不十分
ストラップの長さが適切でないと、アンダーバストに過度な負担がかかり、痛みの原因になります。
ストラップが短すぎると、肩から引っ張られる力でカップ全体が持ち上がり、ワイヤーが上方向に強く押しつけられます。その結果、胸の下の皮膚や肋骨にワイヤーが食い込んでしまうのです。
ストラップはバスト上部を支えるだけのパーツに思われがちですが、実際にはカップやアンダーの位置を安定させる重要な役割をもっています。
長さが合わない状態で使い続けると、痛みだけではなく、バストラインの崩れにもつながります。理想的な長さは、肩に軽くフィットし、指が1本入る程度とされています。
ブラのワイヤーが痛いときの対処法
ブラのワイヤーが痛いと感じたら、そのまま我慢せず、早めに対処をすることが大切です。
ブラのワイヤーの痛みは、サイズや着け方の見直し、ブラの種類変更などで改善できる場合があります。
具体的な対処法は以下の7つです。
- 正しい採寸でブラのサイズを見直す
- ブラジャーの着け方を見直す
- ワイヤーを外側や内側にずらす
- L字ワイヤータイプのブラを試す
- ノンワイヤーのブラジャーに切り替える
- ヌーブラを活用する
- 延長ホックでアンダーを調整する
ここでは、それぞれの対処法について詳しくみていきます。
正しい採寸でブラのサイズを見直す
ワイヤーの痛みを軽減するためには、まず自分のバストサイズを正しく測りなおすことが重要です。サイズが合っていないブラはワイヤーが肌や骨に食い込みやすく、痛みや不快感を招きます。
アンダーやカップのわずかな差でも着け心地は大きく変わるため、自己流で目測するのではなく、専門店での採寸やフィッティングを受けるのがおすすめです。
また、同じサイズ表記でもメーカーやデザインによってフィット感は異なるため、複数のブランドを試すことも大切です。
体型やバストの形は年齢や体重変化で少しずつ変わるため、半年から1年ごとに採寸し、常に今の自分に合ったサイズを選ぶようにしましょう。
正しいサイズ選びは、痛みを防ぐだけではなく、美しいバストラインを保つためにも欠かせません。
ブラジャーサイズの正しい測り方は以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてお読みください。
>>正しいブラジャーサイズの測り方とは?
ブラジャーの着け方を見直す
ブラジャーの着け方が正しくないと、ワイヤーの位置がずれ、肌や骨に余計な圧力がかかって痛みの原因になります。
たとえば、ストラップだけで支えていたり、アンダーバストの位置が高すぎ・低すぎになっていたりすると、ワイヤーが胸の下や脇に食い込みやすくなります。
着ける際は、まず前かがみになってバストをカップに収め、脇や背中のお肉もきちんと入れ込みます。その後、アンダーバスト部分を水平に整え、ストラップの長さを肩に食い込まずズレない程度に調整しましょう。
さらに、日中の動きでブラがずれてきたら、その都度位置を直すことも大切です。正しい着け方を意識するだけでワイヤーの当たりや痛みが軽減され、バストラインも美しく保てます。
ワイヤーを外側や内側にずらす
ワイヤーの位置を少し外側や内側にずらすことで、肌や骨への当たりを軽減できる場合があります。特に、長時間の着用でワイヤーが同じ部位に食い込んでいるときに有効です。
指でカップやアンダー部分を軽く持ち上げ、ワイヤーの位置を調整するだけで圧迫感が和らぎます。ただし、頻繁にずらす必要がある場合はサイズや形が合っていない可能性があるため、根本的な見直しも検討しましょう。
L字ワイヤータイプのブラを試す
谷間部分のワイヤーの当たりが気になる場合は、L字ワイヤータイプのブラを試してみるのもひとつの方法です。
一般的なU字ワイヤーは前中心が高いため、胸の中心や骨に当たりやすい傾向がありますが、L字ワイヤーは前中心がが低く設計されているため、接触面が少なく圧迫感を軽減しやすいという特徴があります。
また、胸の外側から内側へ寄せる力が強く、自然な谷間メイクがしやすいのもメリットです。骨格やバストの形によってはフィット感が大きく改善され、長時間の着用でも快適に過ごせる可能性があります。
ノンワイヤーのブラジャーに切り替える
ワイヤーによる圧迫感や食い込みがつらい場合は、思い切ってノンワイヤーのブラジャーに切り替えるのも有効です。
ノンワイヤータイプは金属や樹脂製のワイヤーを使用せず、柔らかな素材や立体構造でバストを支えるため、肌や骨への負担が少なく快適に過ごせます。
最近では、ホールド力やシルエットの美しさに優れた商品も多く、日常使いはもちろん、在宅時やリラックスタイムにもおすすめです。特に、敏感肌や授乳中・術後など、肌や体への刺激を避けたいときに適しています。
ただし、ノンワイヤーのブラジャーでもサイズ選びは重要です。購入前にしっかりとバストを測定し、自分に合ったものを選びましょう。
ヌーブラを活用する
ワイヤーの痛みを避けたいときは、ヌーブラを活用するのもひとつの方法です。ヌーブラはワイヤーや肩紐・アンダーバンドがないため、肌や骨への圧迫がなく快適に着用できます。
粘着式でバストに直接装着し、自然な丸みや谷間をつくれるのも魅力です。特に、ドレスやオフショルダーなど、下着のラインを見せたくない場面に適しています。
ただし、長時間の着用や汗をかくシーンでは粘着力が弱まるため、使用状況に合わせて着用しましょう。
延長ホックでアンダーを調整する
アンダーの締めつけによってワイヤーが食い込む場合は、延長ホックでサイズを広げることで痛みを和らげられます。
延長ホックはブラのホック部分に取り付けるだけで、アンダーサイズを数センチ広げられる便利なアイテムです。
体型の変化や生理前後など、バストサイズが一時的に上がって締めつけが強く感じられるときにも効果的です。手軽に試せるため、買い替え前の応急的な調整方法としても活用できます。
まとめ
ワイヤーの痛みは、ブラジャーが体に合っていないサインのひとつです。サイズやワイヤーの形・着け方などを含め、全体的に見直すことが重要です。
ブラのワイヤーが痛いときの対処法は、以下のとおりです。
- 正しい採寸でブラのサイズを見直す
- ブラジャーの着け方を見直す
- ワイヤーを外側や内側にずらす
- L字ワイヤータイプのブラを試す
- ノンワイヤーのブラジャーに切り替える
- ヌーブラを活用する
- 延長ホックでアンダーを調整する
原因を正しく把握し、自分の体型やライフスタイルに合ったブラを選ぶことで、痛みや不快感は大きく軽減することができます。
自分にぴったりのブラジャーを見つけて、毎日心地よく過ごしましょう。