年齢を重ねるにしたがって、「バストが下垂してきたような気がする」「ハリがなくなったてきた」と感じることが増えてしまうのは、女性共通の悩みといえます。
下垂や形崩れの予防にはバストケアが効果的だとわかっていても、具体的に何歳からケアを始めればよいのか、はっきりとした答えをもっている方は少ないのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、バストケアを始めるのにふさわしい年齢や、下垂が気になってきたときにおこなうべき正しいセルフケアについて紹介していきます。
ぜひ最後までお読みいただき、ふんわりハリのある美バストをキープするための参考にしてください。
バストケアは何歳から始めるべき?
「バストケアは何歳から始めるべき?」という問いに対して、明確な正解はありません。
エイジングのサインが出る前からバストケアを始めれば、下垂や形の崩れを防ぎやすくなりますが、何歳から始めても遅すぎるということはなく、思い立ったそのときがケアの始めどきです。
女性のバストは20代半ばごろまでに完成しますが、早ければ20代後半から少しずつエイジングが始まります。30代に入ると上胸のボリュームが落ちてハリが損なわれやすくなり、40代以降になると、さらに下垂が進行します。
バストの下垂や形崩れは加齢による自然な変化ではありますが、日常的にケアすることで進行を緩やかにし、若々しいバストを保ちやすくなります。
年齢とともに胸が垂れる原因
一般的に、バストの下垂は40歳前後から目立ち始めるといわれていますが、その背景にはさまざまな身体の変化が関係しています。
加齢によってバストが垂れるおもな原因は、以下の5つです。
- 女性ホルモンの減少
- クーパー靭帯の伸び・損傷
- 筋力の低下
- 皮膚のたるみ・弾力低下
- 出産や授乳による影響
ここでは、それぞれの原因について説明していきます。
女性ホルモンの減少
女性ホルモンのひとつである「エストロゲン」には、乳腺の発達や皮膚の弾力を保つ役割があります。このエストロゲンは、20〜30代をピークにその後は少しずつ分泌量が減少していきます。40代に入ると分泌量の低下がより顕著になり、50代で閉経を迎えると急激に減少してバストのハリや弾力も失われやすくなります。
エストロゲンが減少すると、皮膚のうるおいや弾力が低下するほか、乳腺が萎縮してバストの支えが弱まり下垂が進行しやすくなるのです。
クーパー靭帯の伸び・損傷
加齢によるクーパー靭帯の伸びや損傷も、バストの下垂を引き起こす要因のひとつです。
クーパー靭帯とは、胸の内部に張り巡らされたコラーゲン繊維の束を指します。乳腺や脂肪組織を引き上げることで、バストの位置や形を保つ役割を担っています。
女性ホルモンにはコラーゲンの生成を促す働きがありますが、年齢とともにホルモン分泌量が減少すると、クーパー靭帯の強度も弱まり、伸びやすくなるのです。
クーパー靭帯は伸縮性に乏しく、いったん伸びたり切れたりすると元の状態に戻りません。加齢以外にも、サイズの合っていないブラの着用、胸が大きく揺れるような激しい運動、妊娠や授乳による急激なバストサイズの変化なども、クーパー靭帯に負担をかける要因となります。
筋力の低下
バストの下には大胸筋という大きな筋肉があり、バストを下から支える役割を果たしています。しかし、加齢や運動不足によって筋力が低下すると、バストを支える力が弱くなり、重力に逆らえず下垂しやすくなってしまうのです。
また、日常生活で猫背や巻き肩の姿勢がクセになっている方は、胸まわりの筋肉が正しく使われず、筋力が低下しやすくなる可能性があります。
皮膚のたるみ・弾力低下
バストの下垂や形崩れには、皮膚そのものの衰えも関係しています。
皮膚のハリや弾力は、コラーゲンやエラスチンなど、繊維状のタンパク質によって支えられています。しかし、年齢を重ねるとコラーゲンやエラスチンの生成力が低下し、皮膚がたるみやすくなるのです。
さらに、紫外線や活性酸素などの外的ダメージもコラーゲンやエラスチンに影響を及ぼし、バストまわりの皮膚を老化させる原因になります。
出産や授乳による影響
出産や授乳も、女性のバストに大きな変化をもたらします。
妊娠中や授乳期は女性ホルモンの働きによって乳腺が発達し、バストが一時的に大きくなります。授乳期を過ぎるとバストサイズは妊娠前の状態に戻りますが、クーパー靭帯や皮膚は伸び切った状態になっているため、バストのハリや丸みを保ちにくく、下垂したように見えてしまうのです。
また、授乳後はバストのボリューム低下に加え、肌の弾力も低下しやすくなります。そのため「胸がしぼんだ」「垂れた」と感じる方が多くいらっしゃいます。
【垂れ胸対策】今日からできるバストケア
年齢とともにバストの下垂を実感していても、何をすればよいのか、正しいケア方法がわからないと悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。間違ったバストケアは、バストや肌に余計な負担をかけてしまうおそれがあるため注意が必要です。
垂れ胸対策におすすめのバストケアには、以下の9つが挙げられます。
- 自分に合うブラを着用する
- 正しい姿勢を意識する
- うつぶせで寝ない
- 栄養バランスの良い食事を心がける
- 質の高い睡眠をとる
- 毎日バストマッサージをする
- 上半身のストレッチをする
- 垂れ胸に効果的な筋トレを取り入れる
- 軽い運動を日々の習慣にする
毎日の小さな積み重ねが垂れ胸の予防につながるため、まずはできることから取り入れてみましょう。
自分に合うブラを着用する
年齢とともにバストが下垂しやすくなるため、年代に応じたブラ選びが重要です。
たとえば、20〜30代向けのブラジャーは、ハリやボリュームのあるバストに合わせて作られているため、40代以降の女性がつけると脂肪が流れたり、ハミ肉の原因になったりすることがあります。
40〜50代では、バスト全体をしっかり包み込むフルカップや3/4カップタイプ、太めの脇サポートやバックベルトがある設計のブラがおすすめです。
ブラのサイズも年齢や体型の変化に応じて変化するため、新しい下着を買うたびに下着専門店で正確に測ってもらうことが大切です。
また、激しい動きによってバストが揺れるとクーパー靭帯に負担がかかるため、ランニングやトレーニングの際はバストの揺れを抑えるスポーツブラを着用しましょう。就寝時もノーブラで寝るとバストの脂肪が横や上に移動してしまうため、バストをやさしく支えるナイトブラを使うことも大切です。
正しい姿勢を意識する
垂れ胸を防ぐためには、日常の姿勢を見直すことも大切です。
スマートフォンやパソコンを長時間使用すると猫背になりがちですが、背中が丸くなるとバストが常に下へ引っ張られてしまい、形崩れの原因になります。また、姿勢が悪いと大胸筋が使われにくくなり、胸を支える力が衰えて下垂が進行しやすくなります。
正しい姿勢とは、立った姿勢を横からみたときに耳・肩・腰・膝・くるぶしが一直線になる状態です。お腹から胸にかけて軽く力を入れるだけでも体幹が安定し、自然に姿勢が整います。
うつぶせで寝ない
うつぶせで寝ると、身体の重みでバストが押しつぶされ、脂肪が背中側へと移動しやすくなります。さらに、血行が妨げられることでバストに栄養が届きにくくなり、ハリの低下や形崩れの原因にもなります。
また、横向き寝もクーパー靭帯に負担をかけ、バストが外側に広がる「離れ乳」を招くおそれがあります。美しいバストラインを保つためには、できるだけ仰向けで寝るのがおすすめです。
仰向け寝であれば、胸への圧迫や血流の偏りを防げるだけではなく、呼吸がしやすくなることで深い眠りにもつながります。最初は慣れにくいかもしれませんが、少しずつ仰向けの姿勢を意識することで、睡眠とバストの両方に良い影響をもたらします。
栄養バランスの良い食事を心がける
偏った食事によって栄養バランスが崩れると、ホルモンバランスや血流が乱れ、バストのハリ低下や下垂・形崩れにつながります。
理想的なのは「主食・主菜・副菜・汁物」をそろえた食事スタイルです。ごはんや麺類などの「主食」、肉・魚・卵・大豆製品などの「主菜」、野菜や海藻・きのこを使った「副菜」、そして味噌汁やスープ類を組み合わせることで自然に栄養バランスが整います。
また、バストケアに効果的な食材を積極的に取り入れるのもおすすめです。バストケアにおすすめの栄養素と多く含まれる食材は、以下の表のとおりです。
カロリーを摂り過ぎないように注意しながら栄養をまんべんなく補い、美しいバストをキープしましょう。
<バストケアにおすすめの栄養素と食材>
栄養素 | 特徴・効果 | 多く含まれる食材の例 |
---|---|---|
大豆イソフラボン |
|
大豆・豆腐・納豆など |
タンパク質 |
|
肉・魚・卵・乳製品・大豆製品など |
ボロン
(ホウ素) |
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りんご・ぶどう・梨・キャベツ・ブロッコリー・アーモンド・ピーナッツなど |
アミノ酸 |
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卵・肉類・牛乳など |
ビタミンE |
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アーモンド・西洋かぼちゃ・アボカド・モロヘイヤなど |
ビタミンC |
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キウイ・イチゴ・キャベツ・ブロッコリー・赤パプリカなど |
質の高い睡眠をとる
ハリや弾力のあるバストを保つためには、睡眠の量と質も意識しましょう。
肌の修復やコラーゲンの生成は睡眠中に促されるため、睡眠不足が続くとハリや弾力の低下につながります。また、睡眠の質が下がるとホルモンバランスにも影響が及ぶと考えられています。1日6〜8時間の睡眠時間を確保し、できるだけ毎日同じ時間に就寝・起床しましょう。
また、睡眠の質を高めるためには、就寝前の過ごし方も大切です。寝る1〜2時間前にぬるめのお風呂に入って身体を温めたり、照明を落としてリラックスした環境を整えたりすると、深い眠りにつながります。
ブルーライトを発するスマートフォンやパソコンは眠りを妨げるため、就寝前の使用は控えましょう。
毎日バストマッサージをする
バストマッサージをすることで血行やリンパの流れが促され、栄養や女性ホルモンが胸に届きやすくなります。その結果、バストのハリ感アップや下垂の予防にもつながります。
ここでは、基本のバストアップマッサージを紹介します。
- 壁の横に立ち、右手を壁につけてひじを肩より少し高めに置く
- 左手を右胸に添えて息を吸い、吐きながら身体を左にひねって30秒キープする
(反対側も同じようにおこなう)
- 鎖骨の下、脇の手前あたり(大胸筋部分)を指でやさしくさすり、肋骨に両手をあてて持ち上げるように動かす
- 小指をアンダーバストに添え、軽く揺らすようにして凝りをほぐす
- アンダーバストのラインを4本の指で内側から外側へなぞり、親指の腹で脇の下を押して刺激する
- 腕を上げてひじから脇に向かって10回さすり、二の腕の脂肪を胸に流すように整える
- 右手を胸の中央に置き、左手で右の背中側の脂肪を右胸に寄せる
(反対側も同様に各10回おこなう)
- 集めてきた脂肪をバスト中央にまとめるイメージで、両手のひらを使って円を描くようにやさしく10回動かす
バストマッサージは、お風呂上がりなど身体が温まっているタイミングでおこなうのがおすすめです。強い力で揉み込むとクーパー靭帯を傷めるおそれがあるため、指の腹を使い、円を描くようにていねいにおこないましょう。オイルやクリームを使用すれば摩擦を軽減でき、心地よく続けられます。
上半身のストレッチをする
上半身のストレッチによって筋肉をしなやかに保つことで、胸まわりの血流やリンパの流れが促進され、バストに十分な栄養や酸素が行き届くようになります。また、定期的なストレッチは姿勢改善にもつながり、自然にバストラインが美しく見えるようになるでしょう。
ここでは、椅子に座ったままできる上半身のストレッチを紹介します。
- 背中の後ろで両手を組む
- 胸をぐっと張り、手を少し上にあげる(10回)
- 両手を組んだまま上半身を前に倒し、肩甲骨を内側に寄せながら手を天井に向かって伸ばす(5回)
数分で簡単にできるため、デスクワークや家事などの合間にぜひ取り入れてみてください。
垂れ胸に効果的なトレーニングを取り入れる
年齢とともに胸まわりの筋力が低下していきますが、トレーニングを取り入れることでハリのあるバストをキープしやすくなります。
ここでは、大胸筋を強化する「合掌ポーズ」のやり方を紹介します。
- 背筋を伸ばして胸の前で手のひらを合わせる
- 両手を押し合いながら胸に力を入れる
- 力を入れたまま腕を顔の前まで持ち上げて5秒間キープする
- 腕をおへその位置まで下げて5秒間キープする
トレーニング中は、背中が丸まらないように意識するのがポイントです。10回を1セットとして、1日3セットを目安におこないましょう。
軽い運動を日々の習慣にする
適度に身体を動かすことで血流が良くなり、女性ホルモンを分泌する卵巣や、卵巣に指令を送る脳に栄養や酸素が届きやすくなります。その結果、ホルモンバランスが整い、バストの下垂予防につながります。
ウォーキングやヨガ・ピラティスなど、無理なく続けられる軽めの運動を習慣化しましょう。
垂れ乳の本格ケアならバストアップ専門サロンがおすすめ
「セルフケアだけでは物足りない」「垂れ乳対策だけではなく、トータル的なバストケアがした胃」という方は、バストアップ専門サロンでプロの施術を受けるのがおすすめです。
バストアップ専門サロン「Rococo(ロココ)」では、プロのエステティシャンによるハンドマッサージや最新美容機器での施術に加え、バストの下垂の原因となる骨格の歪みに着目して姿勢改善による「戻らない」バストアップを目指しています。
バストの専門家である経験豊富なスタッフがバストの悩みをていねいにお伺いし、一人ひとりに合ったケアをおこなっていますので、「より効果的なバストケアをしたい」「ハリのある上向きバストを目指したい」という方は、ぜひRococoのメニューをお試しください。
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まとめ
今回の記事では、バストケアは何歳から始めればよいのか、また、バストが下垂してきたら何からどのようにケアをするべきなのか、詳しく解説してきました。
バストの下垂や形崩れは加齢や生活習慣による自然な変化ですが、正しいバストケアを継続することで進行を遅らせ、若々しいラインを維持することは十分に可能です。ブラの選び方や姿勢・睡眠・食事・運動といった小さな習慣の積み重ねが、美しいバストづくりにつながります。
バストケアは何歳からはじめても遅くはありません。今回ご紹介したストレッチやマッサージを参考に、今日から少しずつ取り組んでみましょう。