年齢を重ねるにつれて、バストにもさまざまな変化があらわれるようになります。鏡を見たときに以前よりもボリュームが減ったように感じたり、胸の形が変わってきたように見えたりすると不安に思うこともあるでしょう。
なかでも「胸に張りがない」ということに悩まれている方は少なくありません。
胸の張りがなくなる背景には、加齢をはじめ、姿勢の悪さや筋力の低下など、さまざまな要因が関係しています。
しかし、日常生活のなかでのちょっとした習慣を見直しやセルフケアをおこなうことで、張りやボリュームを取り戻すことは可能です。
この記事では、胸に張りがない場合に考えられる原因と、ふっくらとしたバストを取り戻すための具体的な方法、そして今日からできるセルフケアについて詳しく解説していきます。
張りのない胸にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
張りがない胸の状態とは?
美しいバストと聞いて多くの方がイメージするのは、ふっくらと丸みがあり、上向きで張りのある胸ではないでしょうか。張りのある胸は弾力があり、ぷるんとした感触が特徴です。その一方で、張りのない胸は全体的にふにゃふにゃとして柔らかく、形が崩れやすい状態にあります。
以下のような特徴が見られるようであれば、胸の張りが失われているサインかもしれません。
- デコルテが痩せて見える
- ブラジャーを着けると胸にシワができやすい
- 以前ぴったりだったブラジャーが浮いてくる
- 胸が下の方へ流れている
- ブラジャー着用時と外したときでボリュームに差がある
このような変化が感じられる場合、胸の張りやボリュームが低下してきている可能性があります。
張りがない胸になる原因
胸に張りがあるとバストラインが引き締まって見え、若々しく健康的な印象を与えます。洋服のシルエットも美しく決まりやすいため、自信をもってファッションを楽しむことができるでしょう。
一方で、胸に張りがない状態になると、実年齢より老けて見られたり、バストのボリューム不足から貧相に見えてしまったりすることもあります。そのため、バストラインを隠すような服装を選ばなければならないこともあるでしょう。
では、なぜ張りがない胸になってしまうのでしょうか。ここからは、考えられるおもな原因について詳しくみていきましょう。
加齢
年齢を重ねると、女性ホルモンの分泌量が減少することにともない、クーパー靭帯が伸びたり、皮膚に弾力がなくなったりするため、胸の張りもなくなりやすくなります。加齢による影響は全身に及びますが、バストも例外ではありません。
特に、20代後半からは少しずつ胸が下垂しやすくなり、張りを失っていく傾向にあります。40代以降になって「胸の形が変わった」と気づく方も多いようですが、変化は20代からじわじわと始まっているのです。胸に張りがない状態を防ぎたいのであれば、若いうちからのケアが重要です。
クーパー靭帯の損傷
クーパー靭帯とは、バスト内部にある繊維状の組織で、胸の形を内側から支える役割を果たしています。コラーゲンで構成されており、一度伸びたり切れたりすると、元には戻らないといわれています。
そのため、このクーパー靭帯が損傷を受けると胸を支える力が弱くなってしまい、胸に張りがない状態になりやすくなるのです。ダメージのおもな原因としては、激しい運動や妊娠・出産・授乳によるバストサイズの変化、加齢、胸周りの筋力低下などが挙げられます。
特に、運動時にスポーツブラを着けずにジャンプやランニングをおこなうと、バストが大きく揺れてクーパー靭帯に強い負荷がかかります。そのような行動の積み重ねが、張りがない胸につながってしまうのです。
胸の形を保って張りを維持するためには、日常生活のなかでもクーパー靭帯を守る意識をもつことが大切です。
悪い姿勢
猫背などの悪い姿勢が続くと、胸や背中の筋肉がうまく使われず、バストの支えが弱くなってしまいます。その結果、胸が下垂しやすくなり、胸の張りが失われる原因になります。
さらに、姿勢の悪さは血流を妨げ、胸に必要な栄養が行き届かなくなることにもつながりかねません。張りがない胸を防ぐためには、正しい姿勢を意識することが大切です。特に、デスクワーク中やスマホの操作中は悪い姿勢になりやすいため注意しましょう。
皮膚の弾力低下
皮膚の弾力が低下すると、胸の皮膚がたるみやすくなり、結果的に胸に張りがない状態になりやすくなります。バストの皮膚は、コラーゲンやエラスチンといった成分によって張りや弾力を保っています。しかし、加齢や紫外線ダメージ、乾燥などによってこれらの成分が減少すると、皮膚が薄くなりバストをしっかり支えられなくなるのです。
また、皮膚が伸びやすくなると、胸の重みに耐えきれず垂れやすくなるため、胸の張りがなくなったと感じる原因にもなります。日頃から保湿や紫外線対策など、肌のケアを怠らないことが重要です。
うつぶせ寝の習慣
うつぶせの姿勢で寝ると、自分の体重で胸を圧迫してしまうため、クーパー靭帯に負担がかかりやすくなります。そのため、うつぶせ寝を長期的に続けると、胸の形が崩れたり、張りがない胸になったりする可能性があります。
胸に張りがないと感じる方や美しいバストをキープしたい方は、寝る姿勢にも注意して、仰向けや横向きで寝るように意識するとよいでしょう。
短期間での体重減少
バストの約90%は脂肪で構成されているため、急激なダイエットによって脂肪が落ちると、バストサイズが小さくなり皮膚が余ってしまいます。その結果、胸が垂れやすくなり、胸の張りがなくなったように感じる人が多くなります。
ダイエットに取り組む際は、無理な減量を避けて体重をゆるやかに減らしていくことが胸の張りをキープするポイントです。
出産や授乳
妊娠中や授乳期は、女性ホルモンの影響でバストが一時的に大きくなりますが、授乳が終わるとサイズが元に戻り、皮膚やクーパー靭帯が伸びきったままになることがあります。そのため、授乳期を終えると胸の張りがなくなったと感じる方が少なくありません。
妊娠中・授乳中から意識的にバストケアをおこなうことが、将来の張りがない胸を防ぐことにつながります。
授乳後の胸に起きる変化については、以下の記事で詳しく解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。
>>卒乳後に胸がなくなったと感じる原因は?張りがない・大きくしたいを叶えるバストケアも解説
胸の周りの筋力低下
胸の下や周囲には大胸筋や小胸筋などの筋肉があり、バストを支える土台となっています。これらの筋力が衰えると、胸を持ち上げる力が弱くなり張りがない胸につながることもあります。筋肉は意識して使わないと徐々に低下するため、適度なエクササイズやストレッチで負荷を与えることが大切です。
サイズの合わないブラの着用
ブラジャーのサイズが合っていないと、バストを正しい位置で支えることができず、クーパー靭帯や皮膚に余分な負担がかかります。その結果、胸の形が崩れたり、胸の張りがない状態になったりしやすくなるのです。
特に、若い頃と同じサイズを何年も使い続けている方や、一度もサイズを測ったことがない方は注意が必要です。バストは年齢や体型によって変化するため、定期的なサイズ確認と、今の胸に合ったブラを選ぶことが張りのある胸を保つための第一歩です。
ノーブラで過ごす習慣
ノーブラで長時間過ごすと、動くたびに胸が揺れてクーパー靭帯に負担がかかり、胸の張りがない状態につながるおそれがあります。家でのリラックスタイムや就寝時などは、ブラジャーの締めつけから解放されたいと感じ、ノーブラで過ごす方も多いでしょう。
しかし、バストを支えるものがない状態が続くと、胸を支える力そのものが弱まり、形崩れやたるみの原因となります。胸の張りを守るには、締めつけすぎないリラックスブラやナイトブラを取り入れ、日常的に優しくサポートすることが大切です。
胸の張り・ボリュームを取り戻す方法
胸の張りがない状態をそのまま放っておくと、バストの下垂や形崩れが進んでしまうこともあります。「少しでも張りを取り戻したい」「ボリュームのある理想のバストに近づきたい」と感じている方は、セルフケアに取り組んでみてはいかがでしょうか。
ここからは、胸の張りがないと感じている方に向けて、今日から実践できるバストの張りやボリュームを取り戻す方法を紹介していきます。特別な準備は必要ありませんので、ぜひ試してみてください。
栄養バランスのとれた食事をとる
栄養が偏った食生活は、女性ホルモンの分泌バランスや皮膚・筋肉の状態に影響を及ぼし、胸の張りがない原因にもつながります。バストの張りを保つためには、以下のような栄養素を意識的に摂ることが大切です。
栄養素 | 期待される働き | 含まれる食材 |
---|---|---|
タンパク質 | 筋肉や皮膚・ホルモンのもととなる | 肉類・魚類・卵・乳製品・大豆製品 |
アミノ酸 | タンパク質を合成するのに必要な栄養素 | レバー・鶏むね肉・マグロ・カツオ・卵・チーズ・豆乳 |
ビタミンE | 抗酸化作用・血行促進・女性ホルモン様作用をもつ | うなぎ・アボカド・アーモンド・かぼちゃ |
葉酸 | 自律神経の調整・造血に関わる栄養素 | ほうれん草・ブロッコリー・モロヘイヤ |
ミネラル | 栄養素の働きをサポートする | 海藻類・豆腐・チーズ・小松菜・ほうれん草・バナナ |
大豆イソフラボン | 女性ホルモンと似た作用をもつ | 大豆製品(納豆・豆腐・油揚げ・味噌・豆乳) |
特定の栄養素ばかりに偏らず、さまざまな栄養素をバランスよく摂取することが重要です。忙しく食事での摂取が難しい方は、サプリメントを活用することもできます。
また、糖分・食品添加物の多く含まれる食事や冷たい飲み物は、体を冷やしてバストの血流や張りにマイナスの影響を与える可能性があるため、できるだけ控えるようにしましょう。
マッサージで胸の血行を促進する
バストマッサージをおこなうことで血液やリンパの流れが促され、胸に必要な栄養が届きやすくなります。特に、張りがない胸で悩んでいる方には、血行促進のためのケアを取り入れるようおすすめします。お風呂上がりなど、体が温まっているタイミングでおこなうとより効果的です。
マッサージのポイントは、力を入れすぎずにやさしくおこなうことです。強く揉んでしまうと、皮膚のたるみやクーパー靭帯の損傷につながる可能性があるため注意しましょう。
<張りがない胸をサポートするマッサージ方法>
- 鎖骨の上のくぼみを指でやさしく押す(リンパを流すイメージ)
- 右手を右胸の下に、左手を右胸の上部に添える
- 上部の手で内側から外側へやさしくさする(3~5回)
- 左胸も同様におこなう
クリームやオイルを塗ってからマッサージすると、摩擦による刺激も抑えられます。
胸の周りの筋肉を強化する
バストそのものは脂肪ですが、それを支えているのは大胸筋や小胸筋などの胸周りの筋肉です。筋肉が弱っていると胸が垂れやすくなり、胸の張りがない状態につながります。
無理のない範囲で、筋トレやストレッチを取り入れてみましょう。
<上向きバストへ導く簡単エクササイズ>
椅子に座った状態でおこなうエクササイズです。
- 背筋を伸ばして椅子に座り、肩甲骨を寄せて肩を後ろに回す(8回)
- 手を体の後ろで組み、ひじを伸ばしたまま肩を開く
- あごを少し上げ、斜め上を見ながら舌を前に突き出す
- 手と舌でお互いに引っ張るようにし、胸をぐっと張る
胸の筋肉を意識して動かすのがポイントです。
プロのケアを取り入れる
セルフケアに限界を感じている場合は、プロによるバストケアを受けてみるのもおすすめです。バストアップサロンでは、専門の知識をもったスタッフが、それぞれの胸の状態や悩みに合わせた施術を提供しています。
張りがない胸やボリューム不足など、ひとりでは解決しづらい悩みに対応した施術が受けられるのが特徴です。「自分ではうまくケアできていない気がする」「もう少し変化を感じたい」という方は、まずは無料カウンセリングや初回体験メニューを利用してみましょう。
張りがない胸を防ぐためのセルフケア
前項では、日常生活で胸の張りやボリュームを取り戻す方法について紹介してきました。しかし、できれば胸の張りがない状態を防いで、弾力のある美しいバストを長く保ちたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、張りがない胸にならないためのセルフケア方法について紹介していきます。
正しい姿勢を保つよう意識する
姿勢を整えることは、胸の見た目に大きな影響を与えます。正しい姿勢を意識すると胸の位置が上がり、張りがない胸でも美しく見えやすくなります。また、正しい姿勢を維持するときには、背筋や腹筋だけではなく胸周りの筋肉も使うため、筋力の低下も防げるというメリットがあります。
パソコン作業やスマホの操作中などは、特に猫背になりがちなので注意が必要です。デスクワークの方は、モニターの高さを目線の高さに合わせる、椅子の高さを調整するなど、胸を張った状態を保ちやすい環境を作る工夫をしてみましょう。
胸のサイズに合ったブラを着用する
サイズの合わないブラジャーは、クーパー靭帯に負担をかけて胸の張りが失われる原因になることがあります。そのため、今の自分に合ったサイズのブラジャーを着用することが重要です。
「昔から体重が変わっていないから」と思っていても、バストサイズや体型は年齢とともに少しずつ変化します。以下のような違和感がある場合は、一度サイズを見直してみましょう。
- 最近ブラが浮く
- ブラがきついと感じる
- 肩ひもが落ちやすい、食い込む
- ワイヤーが当たって痛い
自分で測るのが難しいと感じる方は、ランジェリーショップでのフィッティングサービスを活用するのがおすすめです。
胸にも乾燥・紫外線対策をおこなう
顔や手足の保湿・UV対策はしていても、「胸は何もしていない」という方は意外と少なくありません。皮膚の乾燥は、バストのハリ感を損なう原因のひとつです。
お風呂上がりには、ボディクリームやオイルなどで胸全体をやさしく保湿しましょう。バスト専用の保湿クリームを使うのも効果的です。
また、紫外線は肌の張りを低下させる大きな要因です。襟ぐりの広い服を着る日は、日焼け止めを塗る、UVカットの羽織物やスカーフで保護するといった工夫を取り入れ、胸の皮膚もしっかり守るように意識しましょう。
質の良い睡眠をとる
睡眠中に分泌される成長ホルモンは、バストのハリや弾力を保つうえで欠かすことができません。そのため、胸の張りがないと感じている方には、睡眠の見直しも重要なポイントです。
ただ単に睡眠時間を確保するだけではなく、質の良い睡眠を取ることがカギになります。以下のような工夫を取り入れてみましょう。
- 寝る前はスマートフォンやパソコンの使用を控える
- カフェインや刺激物の摂取を避ける
- リラックスできる音楽やアロマを活用する
- 室温・湿度・照明を整える
心地よく眠れる環境を整えることでホルモンバランスの安定にもつながり、胸の張りを守ることにもつながります。
まとめ
今回は、張りがない胸になる原因をはじめに、ハリ・ボリュームが損なわれるのを防ぐ方法や、効果的なセルフケアなどを紹介してきました。
胸の張りがない状態には、加齢や姿勢の悪化、皮膚や筋力の低下、クーパー靭帯の損傷など、さまざまな要因が複合的に関係しています。
「最近、デコルテがさびしく見える」「ブラのカップが合わなくなってきた」と感じる方は、バストの張りが失われ始めているサインかもしれません。
本記事で紹介したように、張りがない胸を改善・予防するには日常のセルフケアがとても重要です。 栄養バランスのとれた食事や適度な運動・正しい姿勢・質の良い睡眠を意識するなど、バストによい習慣を取り入れてみましょう。
「セルフケアだけでは物足りない」「早く変化を実感したい」と感じる場合は、プロの手を借りるのもひとつの方法です。
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