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「痛いのが苦手」「周囲にバレたら困る」という方でも、気軽にできると評判なのがヒアルロン酸の豊胸術です。しかし、施術方法やリスクなどが気になり、受けるべきか迷っている方もいるのではないでしょうか。
今回の記事では、ヒアルロン酸の豊胸術とはどのような施術なのか、メリットとデメリットをはじめに、リスクや注意点について解説していきます。ヒアルロン酸の豊胸術を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
ヒアルロン酸の豊胸術とは?
ヒアルロン酸による豊胸術とは、ジェル状のヒアルロン酸を注入することで、バストをサイズアップしたり形を変えたりする施術です。注射器を使って注入するので、施術も短時間で終わり、ダウンタイムもほとんどありません。メスを使う施術と違って体への負担が少なく、豊胸術を受けるのが初めての方でも挑戦しやすいことがヒアルロン酸豊胸の魅力だといえます。
また、「谷間を強調したい」「全体的にバストアップしたい」など、なりたいバストに合わせて注入部位を変えることが可能です。ただし、バストに注入したヒアルロン酸は徐々に体内に吸収されていくため、豊胸術後の状態をキープしたいのであれば、繰り返し施術を受ける必要があります。
ヒアルロン酸の注入部位・注入量
ヒアルロン酸は、基本的に大胸筋と乳腺の間の部分(乳腺の下)に注入します。なりたいバストに合わせて、バスト全体・内側・外側・上部など、ヒアルロン酸の注入部位を調節することが可能です。
たとえば、全体的にバストアップしたい場合は、バスト全体にヒアルロン酸を注入します。谷間をつくってセクシーな胸元にしたいのであれば両バストの内側に、バストが下がり気味ならバストの上部にヒアルロン酸を注入するなどして、理想のバストを形成します。
1回のヒアルロン酸豊胸で注入できるヒアルロン酸の量には限りがあり、一般的に片側に注入できるのは最大100cc程度です。(※ クリニックによって判断は異なります。)バストを1カップ程度サイズアップしたい場合は80cc程度注入する必要があるため、ヒアルロン酸豊胸では大幅なサイズアップはできません。
ヒアルロン酸豊胸のメリット
豊胸術には大きく「ヒアルロン酸豊胸」「シリコンバッグ豊胸」「脂肪注入豊胸」の3つがあります。この3つの豊胸術のなかで、ヒアルロン酸豊胸を選ぶことにはどんなメリットがあるのでしょうか。ここではヒアルロン酸豊胸の具体的なメリットをみていきましょう。
メスを使わずに手軽にバストアップできる
ヒアルロン酸の豊胸術は、注射器を使ってバストにヒアルロン酸を注入するだけの施術なのでメスを使いません。メスを使う豊胸術は「体に傷をつけるのは怖い」「痛そう」などと感じて、施術をためらう人も少なくないでしょう。
その点、注射のみで施術が終わるヒアルロン酸豊胸は、豊胸が初めての方でも気軽に挑戦できるのがメリットです。また、入院などが必要なく翌日から仕事も可能なので、仕事を休まずに豊胸できることもメリットだといえます。
短時間で施術が完了する
短時間で施術が終わることも、ヒアルロン酸による豊胸術のメリットのひとつです。個人差はあるものの、だいたい15~30分程度で施術は終わります。
シリコンバッグ豊胸であれば、全身麻酔をして施術をおこない、術後はしばらく安静にしてから帰宅することになります。やはり個人差はありますが、施術には1時間半~2時間程度はかかるのが一般的です。
脂肪注入豊胸も、まずは自身の脂肪を採取し、採取した脂肪をきれいにしてからバストに注入するため、2時間前後、場合によっては3時間程度の施術時間がかかります。このように、ほかの豊胸術と比べて施術時間が圧倒的に短いことが、ヒアルロン酸豊胸の特徴です。
自然にバストアップできるのでバレにくい
「バストは大きくしたいけどバレるのはイヤ」…そう思われる方は多いのではないでしょうか。ヒアルロン酸による豊胸術では、バストに入れるヒアルロン酸の量を調節しながら自然な形状を目指すため、施術後はふっくらと自然なボリュームのあるバストに仕上がります。
違和感のないサイズアップと形の形成が可能なので、豊胸したことを家族や友人などにバレないようにしたい方におすすめの方法です。
傷跡がほとんど目立たない
施術後の傷跡がほとんど目立たないことも、ヒアルロン酸による豊胸術のメリットです。ヒアルロン酸注入に使用する注射針は、数ミリ程度と小さいため傷跡が残る心配はほぼありません。
シリコンバッグ挿入による豊胸術では、目立たない部位ではあるもののメスを入れるため傷跡は残ります。脂肪注入による豊胸術も、体から脂肪を採取する際に数センチ程度メスを入れるため、やはり傷跡が残ります。「豊胸術で体に傷跡を残したくない」という方にとって、ヒアルロン酸注入は理想的な施術といえるでしょう。
バストのサイズやデザインを選べる
ヒアルロン酸による豊胸術のメリットとして、バストのサイズやデザインを選べる点も挙げられます。ヒアルロン酸の注入量を加減することで、「バストにハリが出る程度大きくしたい」「1カップサイズをアップしたい」などの希望に合わせた施術が可能です。
また、注入する部位を調節して「バストの左右差をなくしたい」「外側にボリュームを出したい」など、バストを希望の形状にデザインすることも可能です。
ヒアルロン酸豊胸のデメリット
ヒアルロン酸の豊胸術にはデメリットもあります。施術を検討している方は、デメリットについてもきちんと理解しておきましょう。
効果の持続期間が短い
バストに注入したヒアルロン酸は少しずつ体内で吸収されていくため、豊胸術による効果は徐々に失われていきます。効果の持続期間は、個人差や注入したヒアルロン酸の質などによって異なりますが、一般的には2~3年です。ただし、これは注入したヒアルロン酸が体内で完全に吸収されてしまうまでの期間の目安となります。
注入直後の大きさ・形状をキープできる期間はもっと短く、半年~1年が経過する頃には、バストのボリュームダウンを実感する方が多いでしょう。ヒアルロン酸による豊胸術の効果を持続させたい場合は、定期的にヒアルロン酸を注入しなければなりません。ただし、定期的なヒアルロン酸注入はしこりなどのリスクを高めるため、長い効果持続を期待している方は、ヒアルロン酸注入以外の豊胸術を選ぶことをおすすめします。
脂肪注入による豊胸術であれば、バストに定着した脂肪は半永久的に効果が持続します。また、シリコンバッグ挿入による豊胸も、メンテナンスが必要にはなりますが、効果は長く持続します。
1回の施術で注入できる量に限界がある
前述のとおり、1回の施術で注入できるヒアルロン酸の量には限界があり、ヒアルロン酸豊胸では劇的なサイズアップはできません。クリニックによって異なるものの、1回の施術で注入できるのは片方100cc程度までです。
ヒアルロン酸そのものは、体内にもある物質なので安全性には問題がありません。しかし、一度に大量のヒアルロン酸を注入すると、しこりができるリスクが高まります。そのため、ヒアルロン酸豊胸では1回の施術で注入するヒアルロン酸の量に制限が設けられているのです。
腫れや内出血が起こる
メスを使わないので傷跡などは目立たないものの、注射器でヒアルロン酸を注入していくため、腫れや内出血などが起こることはあります。また、術後はバストが張ったような痛みが起きるケースもあるようです。
ダウンタイムが短い施術ではありますが、温泉やプールなど、露出が多い服装をすると内出血や腫れなどが目立つ可能性があります。
触り心地が硬くなるケースがある
施術後に腫れが治まっても、ヒアルロン酸豊胸をした後のバストの触り心地が硬くなるケースがあります。その理由は、重みのあるバストを持ち上げるため、また長期間効果を持続させるために、豊胸術では粒子が大きめで硬さのあるヒアルロン酸のジェルが用いられているからです。
もともとのバストにボリュームがあれば、バストそのものの脂肪の厚みによってヒアルロン酸の硬さを感じにくく、触り心地に違和感のないケースもあります。しかし、もともとのバストに脂肪が少ない方の場合は、ヒアルロン酸の硬さが気になってしまう可能性が高くなります。
ヒアルロン酸豊胸にはリスクもある
「プチ整形」のひとつとして、豊胸術のなかでは比較的気楽に受けられるヒアルロン酸豊胸ですが、リスクもあります。施術後に「こんなはずではなかった」「もっとよく考えて決めればよかった」と後悔しないためにも、リスクについて理解しておきましょう。
しこりができることがある
ヒアルロン酸豊胸のリスクのひとつが、しこりのできる可能性があることです。豊胸術で注入したヒアルロン酸は徐々に体内に吸収されていきますが、注入量が多すぎたりすると、吸収されずにバストに残ってしまいます。残ったヒアルロン酸は体内で異物とみなされ、周りに膜がつくられるようになるため、それがしこりとして残ってしまうのです。
しこりのリスクを避けるには、以下の点に注意しましょう。
- 一度に大量のヒアルロン酸を注入しない
- 注入する部位を細かく分散させる
- 高品質のヒアルロン酸を注入する
もし、しこりができてしまった場合には、ヒアルロン酸溶解剤注射で溶かす、切開手術で除去するといった施術が必要になります。
感染してしまうことがある
メスを使わないのでリスクは低いものの、ヒアルロン酸の注入時に体内に細菌が入ることで感染してしまうことがあります。衛生管理が行き届いていないクリニックでの施術は、感染のリスクが高くなります。また、誤って乳腺や乳腺に接するようにヒアルロン酸を注入してしまった場合も注意が必要です。
感染のリスクを避けるには、しっかりと衛生管理をしているクリニックを選ぶこと、そしてヒアルロン酸豊胸術の技術が高い医師に施術を依頼することが重要です。
血管閉塞が起こることがある
ヒアルロン酸による血管閉塞とは、誤って血管内にヒアルロン酸を注入することでヒアルロン酸が血管に詰まり、血液が流れなくなる状態のことです。血管閉塞が起きると血液の流れが止まってしまうため、細胞が壊死してしまうおそれがあります。
ヒアルロン酸豊胸によって血管閉塞が起こることはまれですが、血管がある部位などを医師がきちんと把握し、慎重に注入場所を選ばないと起こり得るリスクではあります。
ヒアルロン酸豊胸がおすすめな人
ヒアルロン酸豊胸の特徴、メリット・デメリットから考慮すると、ヒアルロン酸豊胸は以下のような方におすすめです。
- 手軽にバストアップをしたい
- 1カップくらいのサイズアップを目指している
- メスを使った豊胸術には抵抗がある
- 短時間での施術を希望している
- 豊胸がバレたくない
- バストの左右差を解消したい
- 垂れたバストにふくらみを戻したい
- 谷間をつくりたい
- デコルテ部分をふっくらさせたい
- 痛いのが苦手
これらに当てはまる方は、ヒアルロン酸豊胸を検討してみるとよいでしょう。
ヒアルロン酸豊胸を受ける場合の注意点
ヒアルロン酸豊胸の施術を提供しているクリニックは数多くありますが、慎重に選ばないと失敗やしこり・感染などを引き起こすリスクが高くなります。ヒアルロン酸豊胸を受ける際は、以下の点に注意しましょう。
事前のカウンセリングがしっかりしているクリニックを選ぶ
事前のカウンセリングに十分な時間をとってくれるクリニックは、患者に寄り添った施術をおこなうクリニックだといえます。不安や疑問点などについて納得するまで相談ができるため、安心して施術を受けることができます。
逆に、カウンセリングの時間が短く、質問すると医師が不機嫌そうに返事するようであれば、施術後にトラブルになる可能性があるため避けた方がよいでしょう。
使用するヒアルロン酸製剤の仕入れ先などが明瞭なクリニックを選ぶ
注入するヒアルロン酸の品質によって、術後の効果の持続期間やしこりのリスクなどが変わってきます。クリニックによっては、海外から個人輸入などで仕入れた低品質のヒアルロン酸を使用して施術価格を抑えている場合もあるため、仕入れ先などを確認しておきましょう。
使用するヒアルロン酸製剤の仕入れ先を公表しているクリニック、また、質問したときにルートなどをきちんと説明してくれるクリニックを選ぶようおすすめします。
症例などを多数公開している実績のある医師を選ぶ
失敗を避けるためには、ヒアルロン酸豊胸の施術実績が豊富な医師に担当してもらうのがおすすめです。クリニックのホームページ、または個人のSNSやブログなどで症例写真を多数公開している医師、美容外科医としての評判が高い医師を選びましょう。
カウンセリング時にデメリットも伝えてくれる
豊胸術を受ける前のカウンセリングで、ヒアルロン酸豊胸のメリットだけでなくデメリットもきちんと伝えてくれるクリニック・医師を選びましょう。
メリットばかりを伝える医師は、とにかく施術を受けさせたいという気持ちが強く、患者一人ひとりに寄り添っているとはいえません。どの豊胸術にもメリットとデメリットの両方があるので、きちんとデメリットも伝えてくれる医師のほうが信頼できます。
アフターケアや検査をおこなっているクリニック
ヒアルロン酸豊胸術を受けた後に、違和感や何らかのトラブルが起きる可能性はゼロではありません。万が一のために、アフターケアや検査をしっかりとおこなっていうクリニックを選んでおくと安心です。
なりたいイメージを明確にしておく
自分が頭のなかで思い描いているバストのイメージが、カウンセリングで医師にきちんと伝わらない場合、イメージどおりの仕上がりにならないということが起こってしまいます。
そのような事態を避けるために、まずはなりたいバストのイメージを具体的にしておきましょう。ただ、「バストに谷間がほしい」というだけではなく、具体的にどんな形状のバストが希望なのか細かく伝えることが大切です。医師とイメージをすり合わせておくことで、自分が希望するデザインのバストが実現できるでしょう。
まとめ
ヒアルロン酸の豊胸術は、メスを使わずに短時間で手軽に受けられることがメリットですが、デメリットやリスクもあります。施術を受ける前には、デメリットや起こり得るリスクについてもよく理解しておきましょう。
また、豊胸術による失敗やリスクを避けるためには、クリニックや医師を慎重に選ぶことが大切です。ヒアルロン酸の豊胸術を検討している方は、ぜひ、この記事でご紹介した内容を参考にしてください。