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豊胸術を受けてみたいと考えている方のなかには、メスを使わずバストアップができる「ヒアルロン酸豊胸」が気になっている方も多いのではないでしょうか。ヒアルロン酸豊胸はダウンタイムが短く、手軽に受けられることで注目されている豊胸術です。
短時間で簡単にバストの悩みを解消できるのであれば受けてみたいですよね。しかし、ヒアルロン酸豊胸にもリスクや副作用がないわけではありません。デメリットについて知らないまま施術を受けると後悔する可能性もあります。
この記事では、ヒアルロン酸豊胸の種類やメリット・デメリット、さらに注意点やリスク、費用の相場についても詳しく解説していきます。ヒアルロン酸豊胸を受けようか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
ヒアルロン酸豊胸とは?
ヒアルロン酸豊胸とは、ジェル状のヒアルロン酸をバストに注入してバストアップする方法のことです。豊胸術の中でも比較的手軽にできる方法で、自然なサイズアップが叶います。
バスト上部やバストの外側にボリュームを出したり、谷間を作ったりするなど、バストの形を部分的にデザインすることが可能です。また、バストの左右差を整えるのにも適しています。
豊胸に使用するヒアルロン酸の種類
豊胸に使用するヒアルロン酸は、粘度のある硬いタイプのものになります。豊胸用のヒアルロン酸は種類によって効果の持続期間が異なり、短いもので数か月、長いものだと約2〜3年です。
現在、豊胸用のヒアルロン酸はおもにヨーロッパ製のものが使用されています。代表的なヒアルロン酸製剤は、ドイツ Bio science社が開発した「ハイアコープ※」です。
ヒアルロン酸の分子が大きくなっており、低吸収で効果が長持ちするため多くのクリニックで使用されています。クリニックによっては、独自にブレンドしたヒアルロン酸製剤を使っているところもあります。
※ヨーロッパのCEマーク(欧州の安全基準条件を満たすことの証明)を取得していますが、アメリカ食品医薬品局FDA、厚生労働省の認可は取得していません。
ヒアルロン酸豊胸に適した注入部位と注入量は?
ヒアルロン酸は基本的に乳腺の下に注入しますが、谷間やバスト上部、バスト横など、部分的にボリュームアップしたい部分に集中して注入することも可能です。ただし、大量に注入すると吸収されずに残ったヒアルロン酸がしこりになってしまうリスクがあるため、注入量は1~2カップのサイズアップまでが目安になります。
ヒアルロン酸豊胸の値段の相場は?
ヒアルロン酸の1ccあたりの平均的な値段は2,000〜8,000円です。1カップバストアップするには約100cc必要となるため、ヒアルロン酸豊胸の相場は20〜80万円になります。ほかの豊胸術と比較すると安い値段で受けることができますが、麻酔代や技術料・g検査代などが別途必要になることもあるため、カウンセリングの際に費用の総額を確認しておくことが必要です。
ヒアルロン酸豊胸のメリット
ここからは、ヒアルロン酸豊胸のメリットについてみていきましょう。
傷跡が残らない
ヒアルロン酸豊胸は、注入法による施術のためほぼ傷跡も残らず、左右の脇の下に2mm程度の傷ができるくらいです。シャワー浴が当日からできるため、仕事にも支障が出ずに普段通りの生活が送れます。
ダウンタイムが短い
ヒアルロン酸豊胸は術後のダウンタイムが短く、痛みがほとんどないこともメリットですが、筋肉痛のような軽い痛みを1週間程度感じることがあるようです。個人差はありますが、腫れや内出血が出た場合も1〜2週間ほどで治まります。
即効性がある
ヒアルロン酸豊胸は即効性があることもメリットのひとつです。ヒアルロン酸を注入後、すぐにボリュームを実感することができ、ダウンタイムも短いため、急なイベントでバストアップしたい場合にも受けることが可能です。
自然なバストアップが叶う
ヒアルロン酸豊胸は注入量を細かく調整できるため、仕上がりに違和感がなく自然なバストアップが叶います。そのため、術後に豊胸したことがバレにくく、周りの目を気にせずにバストアップすることができます。
短時間で施術を受けられる
ほかの豊胸術と比べると、施術時間が約15〜30分と短いこともメリットのひとつです。そのため、平日の仕事帰りに施術を受けることができ、気軽にバストアップすることができます。また、体への負担も少ないので、豊胸がはじめての方にも受けやすい豊胸術だといえるでしょう。
ヒアルロン酸豊胸のデメリット
ここでは、ヒアルロン酸豊胸のデメリットについて紹介していきます。メリットだけではなく、デメリットもしっかり理解したうえで施術を受けましょう。
サイズアップに限界がある
ヒアルロン酸豊胸はサイズアップに限界があります。注入できるヒアルロン酸は1〜2カップのサイズアップまでです。
なぜなら、ヒアルロン酸を大量に注入するとしこりができるリスクが高くなってしまうからです。そのため、2カップ以上の大幅なバストアップは望めません。
効果の持続期間が短い
効果の持続期間が短いことも、ヒアルロン酸豊胸のデメリットのひとつです。ヒアルロン酸の種類によりますが、効果が持続するのは長くても2〜3年といわれています。
ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分で、注入後は少しずつ吸収されていきます。そのため、バストアップの効果を維持するには継続して注入する必要があります。
バストが硬くなることがある
ヒアルロン酸豊胸後2〜3週間が経過すると、ヒアルロン酸がなじむことである程度バストは柔らかくなってきます。しかし、種類や注入量、注入部位によってはバストが硬くなることがあります。また、バストの脂肪が少ない場合はヒアルロン酸の硬さが伝わりやすく、バストが硬く感じることもあるようです。
しこりができる可能性がある
ヒアルロン酸豊胸を受けると、しこりができる可能性があります。しこりができる原因には以下の4つが考えられます。
- 品質: 低品質のヒアルロン酸の使用による炎症
- 注入量: 大量注入によりヒアルロン酸を覆う被膜
- 注入する部位: 乳腺下や大胸筋下への注入
- 体質: 拒否反応によりヒアルロン酸を覆う被膜
炎症や被膜で覆われたヒアルロン酸はしこりとなってしまいます。また、体質によっては拒否反応が強く出ることがあるようです。
腫れ・痛み・内出血などの副作用がある
ヒアルロン酸豊胸はダウンタイムが短く、比較的受けやすい豊胸術ですが副作用はゼロではありません。個人差はありますが、術後の腫れや痛み・内出血など、副作用のでる可能性があることを理解しておきましょう。
血管閉塞のリスクがある
ヒアルロン酸豊胸では、まれに血管閉塞を起こすことがあります。ヒアルロン酸は皮膚の真皮層に注入しますが、血管に入り込んでしまうと血流が止まることで細胞が壊死してしまいます。術後に皮膚が紫っぽい色に変色している場合、血管閉塞を起こしている可能性があるためすぐにクリニックを受診しましょう。
アレルギー反応が生じることがある
ごくまれではありますが、ヒアルロン酸製剤に含まれる添加物でアレルギー反応が生じることがあります。アレルギー反応が起こると、注入した箇所に赤みや腫れ・かゆみなどがあらわれます。その場合は、ヒアルロン酸の溶解除去や抗炎症薬の服用でアレルギー症状に対処します。
まれに感染症を起こす場合がある
ヒアルロン酸を誤って乳腺に注入してしまうと感染症を起こすことがあります。また、不衛生な環境で施術をおこなうと感染するリスクが高くなります。万が一感染症が起こった場合は、抗生剤による治療が必要となります。
費用対効果が低い
ヒアルロン酸豊胸の効果を維持するためには、繰り返し施術をおこなう必要があります。ほかの豊胸術と比べると1回あたりの費用は安くなりますが、施術の回数が多くなるためコストパフォーマンスはよくありません。1〜2年に1回施術必要になることを考えると、費用対効果は低いといえるでしょう。
ヒアルロン酸豊胸が向いている人
ここでは、どのような人にヒアルロン酸豊胸が向いているのか紹介していきます。
バストラインをきれいに整えたい
ヒアルロン酸豊胸では、ボリュームアップしたい部分に集中的にヒアルロン酸を注入できるため、バストラインをきれいに整えたい人に向いています。
自然な大きさにしたい
注入できるヒアルロン酸の量は限られていますが、自然なハリ感を出すのに向いています。大幅なバストアップではなく、自然な大きさにバストアップしたい人におすすめです。
バストの左右差を解消したい
ヒアルロン酸豊胸は、バストの左右差を解消したい人に向いている豊胸術です。ヒアルロン酸を細かく調整しながら気になる部分に注入することができるため、バストの左右差を整えるのに適しています。
切開する手術は怖い
ヒアルロン酸豊胸は「メスを入れる豊胸術は怖いけれどバストアップしたい」という人にも向いています。局所麻酔で施術時間も短いため、怖いと感じる要素が比較的少ない豊胸術だといえます。
気軽にバストアップしたい
細いカニューレや注射針で注入するだけのヒアルロン酸豊胸は、気軽にバストアップしたい人におすすめの豊胸術です。また、結婚式など大事なイベント前にバストアップしたいという人にも向いています。
ヒアルロン酸豊胸の注意点
ヒアルロン酸豊胸は手軽にバストアップできる豊胸術ですが、いくつか注意点があります。術後に後悔しないためにも、あらかじめ注意点を確認しておきましょう。
低品質なヒアルロン酸は使用しない
相場よりも安い値段でヒアルロン酸豊胸をおこなっているクリニックは、低品質なヒアルロン酸を使用している可能性があります。低品質なヒアルロン酸は、炎症や感染症を引き起こす恐れがあるため注意が必要です。カウンセリングの際に必ず使用しているヒアルロン酸の種類を確認しましょう。
繰り返し注入しない
ヒアルロン酸は、同じ部位に繰り返し注入するとしこりができやすくなります。再注入する際は超音波検査をしてもらいましょう。
超音波検査をすることで、注入したどの部分のヒアルロン酸が減っているかがわかります。減っている部位にだけ注入することで、しこりができるリスクを下げることができます。
デコルテには向いていない
ヒアルロン酸豊胸はバスト上部にはボリュームを出せますが、鎖骨下のデコルテをふっくらさせることは難しい手術方法です。基本的にヒアルロン酸は乳腺下や脂肪下に注入するため、鎖骨下に注入するのは現実的でないからです。
乳がんの診断が難しくなる可能性がある
マンモグラフィー検査では、乳がんのしこりは白く映し出されます。また、乳腺も白く映るため、デンスブレスト(乳腺の密度が高い)人は画像全体が白っぽくなり、乳がんが見つけにくいといわれています。そのため、デンスブレストの人がヒアルロン酸豊胸をした場合、ヒアルロン酸が乳腺を持ち上げることで画像がより白く映り、乳がんの診断が難しくなる可能性があるのです。
アフターケアが万全であるかどうか
術後のアフターケアが万全かどうかも注意しておきたいポイントです。ヒアルロン酸豊胸にもリスクやダウンタイムがあるとお伝えしましたが、アレルギーや感染症などのトラブルが起こったときに対処できるクリニックでないと困ります。必ず術後のアフターケア体制が整っているクリニックを選びましょう。
自然にバストアップする方法はある?
ここからは、ヒアルロン酸豊胸以外のバストアップ方法について紹介していきます。
セルフケアをする
セルフケアでバストアップをする方法もあります。ヒアルロン酸豊胸を受けるかどうか迷っている方は、ぜひ試してみてください。
バストマッサージをする
バストマッサージを毎日続けておこなうことで、リンパの流れを改善して女性ホルモンの分泌を促す効果が期待できます。以下は簡単にできるマッサージの方法です。
- 手のひらを反対側のバストの上にあてる
- バストの内側から下を通り、脇の下へ向かって円を描くように30秒さする
- 両方の手のひらをバストの下にあてる
- バストの中心に向かって両手を交互に30秒さすり上げる
- バストの下から上に30秒間軽くたたき上げる ※引き上げるイメージ
- 反対側も同様に1~5をおこなう
エクササイズをする
大胸筋を鍛えることはバストアップにも効果的です。ここでは、大胸筋と同時に二の腕も鍛えられるエクササイズをご紹介します。
- 床に座った状態で右手を左の鎖骨とバスト間にあてる
- 手をあてたまま小さな円を描くように30秒間軽くほぐす
- 腕の付け根あたりも同じように30秒間ほぐす
- 反対側も同様に行う
- 腰をずらして横座り(お姉さん座り)になる
- 足と反対側の手を脇下に持っていき腕で両胸を抱えるように持つ
※このときバストを腕の内側に引き上げる - 反対側の手を体の前で交差するように床につける
- 息を吸いながら肘を曲げ、体を床に近づける
- 息を吐きながら肘を伸ばしながらゆっくりと体を起こす
- バストと二の腕を意識しながら8~9を10回繰り返す
- 反対側も同様に行う
バストアップサロンで施術を受ける
ヒアルロン酸豊胸よりもより自然にバストアップしたいという方は、バストアップサロンで施術を受けるのがおすすめです。豊胸術と異なりリスクやダウンタイムがないため、副作用が気になる方でも安心です。
バストアップサロンでは、プロのエステティシャンによるハンドマッサージや専用の機器を使用した施術で、バストアップはもちろんバストの左右差や形を整える効果も期待できます。低価格で効率的にバストアップを目指せるでしょう。
まとめ
ヒアルロン酸豊胸は注入法による豊胸術のため、ダウンタイムが少なく気軽にバストアップすることができます。即効性があり、部分的にバストの形をデザインできることも魅力です。大幅なバストアップは難しいですが、自然なバストアップが叶うでしょう。
ただし、ヒアルロン酸豊胸にもリスクやデメリットがあるため、理解した上で施術を受けることが必要です。また効果の持続期間が短く、バストアップを維持するには費用もかかります。
リスクが心配で費用も抑えたい場合は、バストアップサロンに通うことも検討してみましょう。安心して続けられる方法で、美しいバストを手に入れてください。